【シネマ羅針盤】巨人を駆逐?『ヒロイン失格』“いましかない”キャスティングで成功
(Photo:cinemacafe.net)
ワーナー・ブラザース映画は9月19日(土)から全国268スクリーンで封切られた配給作品『ヒロイン失格』が、9月23日(水・祝)までの5連休で動員67万1,636人、興収7億6,000万円を記録し、今年のシルバーウィーク興行でナンバーワンの数字をたたき出したと発表した。
週末2日間での興行ランキングでは、『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』に次いで第2位につけた本作。メインターゲットである女子中高生に加えて、シルバーウィーク後半には男子校生のグループや子どもを連れた母親など徐々に客層を広げ、興収も日を追うごとに右肩上がりとなった。客単価は約1,130円と決して高くないが、追加料金が生じるIMAX、4DXなどの興行がウリである『巨人』を“駆逐”する勢いなのだ。
正直、本作の公開が発表された今年1月の段階では、ここまで人気を博すとは予想できなかったし、「また、胸キュン映画か」程度の認識だった。しかし、8月末に渋谷で行われた完成披露試写会を取材し「これはものすごく当たるんじゃないか」と遅ればせながら実感した。とにかくファンの盛り上がりがすごい!理由はもちろん、出演者である桐谷美玲、山崎賢人、坂口健太郎の人気ぶり。特に山崎&坂口コンビへの黄色い歓声はすさまじかった。
要はキャスティングが見事ハマったということだが、単純に「人気者を揃えました」というだけじゃなく、公開時期とふたりの人気が沸点を迎えるタイミングが完璧に一致した稀有なケースなのだ。今年に入り(つまり『ヒロイン失格』公開が発表された後)、山崎は連続テレビ小説「まれ」と「デスノート」のL役で一気にブレイクし、“塩顔王子”の異名をもつ坂口も本作を含め、今年だけで6本もの出演映画が公開されるという売れっ子ぶりだ。
こうした状況を将来的に見据えて、1年前でも1年後にも不可能な“いましかない”キャスティングの妙を見せつけた『ヒロイン失格』。総じて胸キュン映画は、味付けが甘すぎるが英勉監督(『高校デビュー』『行け!男子高校演劇部』)による登場人物のコンプレックスをうまく料理する手腕が光り、女子に限らず、男子や親子連れも照れずに楽しめる内容に仕上がっている。最後になったが、コメディエンヌとして完全に開花した桐谷も称賛に値する。『ヒロイン失格』は全国にて公開中。
(text:Ryo Uchida)
■関連作品:
ヒロイン失格 2015年9月19日より新宿ピカデリーほか全国にて公開
(C) 2015 映画「ヒロイン失格」製作委員会(C) 幸田もも子/集英社
提供元の記事
関連リンク
-
new
円安で“ジャパンメイド”人気が加速 長野クラフト製・国産ギターのインバウンド売上が前月比約1.5倍に増加
-
new
仕事、子育て、母の介護――作家・高橋文樹がビジネスケアラーとして過ごした五年間を綴った実録エッセーが9/8刊行
-
new
学童利用者が初の160万人超え、「預ける学童」から「学ぶ学童」へ 日本文化を「学ぶ」学童が横浜で本格始動 親子で参加できる学童体験会を9月11日開催
-
new
日本酒の味わいと記憶を描く100分の長編アニメーション・ドキュメンタリー映画『テイスト・オブ・ウォーター』 Toonz Media Groupとの国際共同製作が決定
-
ジェームズ・ガン製作総指揮、DC新ドラマ「ランタンズ」本日8月17日よりU-NEXT独占配信