2016年7月30日 14:00
『ファインディング・ドリー』が“おもしろい”理由とは?ディズニー/ピクサー流のストーリーの作り方
さて、ここからこのシーンに入っていきます」。
「ハンクがパイプを通っていきます。ハンク『いいか。先に言っておく。いまから経験することは忘れられない思い出になるさ。たとえお前でもな』、ドリー『え?なんで?』、ハンク『ここが隔離部屋への近道だが、ここを通るのは簡単ではない。離れるなよ』。そしてハンクは上によじ登る。
排水溝からハンクの頭が出るのが見える。そこはタッチプールの中。子どもたちの手が生き物の方にあちこちから“ぶしゅー”っと伸びてきている。画面はタッチプールの外に切り替わり、子どもたちがたくさん並んでいる。横にある看板には“タッチプール生き物には優しく”と書かれている。でも子どもたちは優しくなんかない。ヒトデの腕が子どもに引っ張られる。『ああ~!!腕が~!腕が~!』。
ハンクはドリーを引っ張り上げて『どんなことがあっても上を見るな』と告げる。子どもたちの手が次々と伸びてくる。バットレイが叫ぶ。『もっと愛して~』(笑)。ハンクは後ろの壁まで来てプールの向こう側を見上げ、『あれが目的地の隔離部屋だ』と言う。プールの中ではドリーが子どもに触られて『あはは~!くすぐったい~』。『おい、彼女に触るな!お嬢ちゃん、しっかり水を吸い込めよー』。