2016年7月31日 21:00
【シネマモード】大人になるってどういうこと?『ヤング・アダルト・ニューヨーク』
痛い。とにかく、痛いのです。これまでも、『ブリジット・ジョーンズの日記』とか『セックス・アンド・ザ・シティ』とか、同年代の女性たちの素顔が赤裸々に描かれていた映画やドラマはいっぱいありました。でも、自分とは少し違っていたのか、共感しつつもどこか他人事で、大笑いする余裕があったのでした。
そんな私の痛点は、ここにあったのかという感じの、映画『ヤング・アダルト・ニューヨーク』。もはや、痛みを紛らわすために笑うしかないという状況。自分を取り巻く環境を客観視できたという意味でも、とても貴重な体験となりました。
主人公は、“子どもはつくらない”と決めた40代のカップル。
夫のジョシュはドキュメンタリー監督で、大評判だった前作以降、8年間もひとつの新作を撮り続けています。新作完成のめどがたたず、現在はアートスクールの講師としても働いている彼。妻のコーネリアは有名な映画監督の娘で映画プロデューサー。満たされているけれど、どこか単調な毎日に飛び込んできたのは、ジョシュを尊敬しているというジェイミーでした。映画監督を目指す彼はドキュメンタリーの処女作を撮る計画を立てているのです。
ジェイミーの妻ダービーは、手作りアイス職人。