くらし情報『【インタビュー】鮨職人・中澤圭二 築地への愛、豊洲移転の不安を語る「築地がどれだけすごかったか」』

2016年10月16日 20:00

【インタビュー】鮨職人・中澤圭二 築地への愛、豊洲移転の不安を語る「築地がどれだけすごかったか」

「極端に言ったら、私は寿司しか知らないんですよ。勉強嫌いだから寿司屋になったんです。築地にはそういう人いっぱいいますよ。だから、穴子だけは誰にも負けないように頑張ろう、エビだけは誰にも負けないよう頑張ろうって、そういう危機感が人をプロフェッショナルにするんです」。

職人によって握られる一つの寿司に至るまでのドラマが描かれる本作だが、同時にファーストフード化する食に対する危機感も語られる。食に向き合い続けてきた中澤氏は、食の本当の意味が失われつつある東京への危惧を語る。「多分東京っていうところは戦場なんですよ。みんな戦っていて、余裕がない。
だから、お腹はとりあえず満たすだけで、仕事をこなさないといけない。食というものを楽しんだり、そういう余裕が一番ないのが東京かもしれない。でも、お医者さんに行くより、食っていうのは体を治してくれるんです。おいしいものを食べて幸せを感じたときに、明日も頑張ろうという気持ちにさせてくれるっていうのが食の良さで、満腹感にするだけじゃなくて、その幸福感が明日の原動力になる」。

自身の著書「鮨屋の人間力」の中で、人前に晒され、生身のコミュニケーションを通した鮨職人の仕事を「さらし」

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