イザベル・ユペール、“悪人論”から演技アプローチを語る『エル ELLE』
このたびの映像では、キャラクターへの理解度の高さという基本的な要素を認めつつ、一方で、役を理想化するのではなく役のリアルに迫ることを心掛けていると彼女は語る。観客の共感や心地よさを得やすくしなければならない、という風潮を暗に批判しつつ、「ただ役の真実を演じたい」とモットーを挙げた。
続けて、“悪いことをするキャラクター”を例に挙げながら自身のキャラクター論についても言及。「悪いことをする」からといって「その人が“悪”ではない」と断言する。
ミシェルは、映画の冒頭で男に襲われるが、物語を通じて犯罪被害者としてだけではないさまさまな側面を覗かせ、その複雑で独特な人物像に観客は戸惑いながらも引き込まれていく。同時に、彼女を取り巻く人々もまた、多様な表情を持っているのも本作の魅力。
ユペールの言葉は、本作を紐解く大きなヒントにもなっているようだ。
『エルELLE』は8月25日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。
(text:cinemacafe.net)
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