【独女のたわごとvol.44】恋をした、張り裂けそうな気持ちをもう一度『君の名前で僕を呼んで』
ってことは、泥酔だったということですね(おいっ!)。
ふと思ったのは、やっぱり現実はこんなもんだなーって。映画『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』は、帰宅すると家の前にあんなに素敵な青年が倒れていて、恋が始まっちゃったりしますが、現実にはがんちゃん(岩田剛典)なんていなーい!当たり前か…(夢、みすぎだって!)。
でも、素敵な映画とは出会いました。『君の名前で僕を呼んで』──タイトルが詩的で、素敵で、気になっていた映画です。17歳と24歳の青年の恋を描いた、とってもキラキラした、とっても切ない、とっても美しい、ひと夏の恋を描いたラブストーリーです。
舞台は80年代の北イタリアの避暑地。主人公は17歳のエリオ(ティモシー・シャラメ)と24歳の大学院生のオリヴァー(アーミー・ハマー)。
エリオの父親はギリシャ=ローマの美術史を専門にしている大学教授で、オリヴァーはその研究を手伝うために避暑地にやって来ます。そしてエリオと恋に……。
誰かと誰かが出会って、恋に落ちて、恋を経て人生を経験する。よくある話ではありますが、この映画が特別に素敵なのは、人を好きになったときの心情──たとえば、好きだからこそ本当の自分を見せるのが怖い、本当の自分を見せたら嫌われるかもしれない、そういった恋が生まれたときの気持ちを、とても丁寧に描いていることです。