「がんちゃん」について知りたいことや今話題の「がんちゃん」についての記事をチェック! (1/10)
ステージ3のがんを公表している俳優の希良梨(44)が、27日までに自身のインスタグラムを更新。抗がん剤治療中の希良梨だが、この日スキンヘッドにしたことを報告し、「最高です」と前向きな思いをつづった。希良梨は「ついに、人生初のスキンヘッドにして参りました。正直言って、最高です」と報告。「今の私には、こういうお店が必要です」と、中目黒のバーバーショップでスキンヘッドにしたことを明かした。「これからだんだん暑くなってくるだろうから、最高にお気に入りのウィッグと出会えるまではも、そうですが、やっぱり何事にもこだわりたい」とつづり、「女で、スキンヘッドで街を歩いて何が悪いのって思ってます」と力強い言葉をつづった。さらに「自分で剃れるシェービングを教えていただいたので、早速購入しようと思います。これからは自宅で、自分で頭を剃ってみます」と、新しいスタイルへの挑戦にも前向きな姿勢を見せた。この投稿には、「希良梨ちゃん病気に負けずに頑張ってね」「めっちゃ似合ってるじゃん!いいよいいよ」「前向きな姿に勇気をもらいました」といった声が多数寄せられている。希良梨は2015年1月、子宮頸がんで長期休業していたこと公表し、24年9月21日に「がん」を公表。同月末に手術を受け、翌10月に「思ったより癌の広がりが確認された」として12月13日に再手術を受けた。今年1月の投稿では、がんが転移していたこととステージ3であることも明かした。
2025年03月27日女優の細川直美が24日に自身のアメブロを更新。子宮頸がんと子宮体がんの検診結果を聞くために病院へ足を運んだことを報告した。この日、細川は「今日は夕方から病院を2件行って来ました」(原文ママ)と報告し「先日受けた子宮頸がん、子宮体がんの結果を聞きに行きそのあと、乳がん検診へと向かいました」と説明。「どちらの病院も検診で長く通っているので長年のデータがあって、昔と比較する事が出来るので助かります」とコメントし「子宮がん、乳がんは見逃しやすい病気なのでこれからも定期的な検診をしたいと思います」とつづった。続けて「そしてこちらも気になる内容ですが…」と更年期について記された冊子の写真を公開。「うーむ当てはまるような?違うような…。其々に症状も違って、個人差がありますよね」とコメントし「上手く付き合って、乗り切れると良いな。と思います」とつづり、ブログを締めくくった。この投稿に読者からは「お疲れさまでした」「検診は本当に大切ですね」「忙しい中でも行かれてよかったですね」などのコメントが寄せられている。
2025年03月26日[PR]クレアージュ東京 レディースドッククリニック実は20年前、ブラック企業に勤めてたときに検便でひっかかり、大腸カメラをやったことがありました。結果的に何事もなかったのですが、その時の“検査への道のり”がとても大変なイメージがあって(笑)何かのきっかけがないと『もう一度大腸カメラをやろう』って思えないようなものだったんです。過去の「大腸カメラの思い出」というと…・どーんと大きな袋の下剤を長い時間かけて飲み切るのが大変だった。・同じ目的の人たち男女が集められ、みんながいる前でトイレに駆け込んだりしなくてはならず、とても落ち着かない環境だった。・肛門に部分麻酔を塗られたものの、静脈麻酔(鎮静剤・鎮痛剤)などがなかったため、お腹が破れるかと思うような苦しさや、オナラが出そうになったりと恥ずかしく大変な思い出が…!しかーし、それも20年前の記憶!きっと今はもう少しいろいろと良くなってるはず!…ということで、思い切って「クレアージュ東京 レディースドッククリニック」で大腸カメラ受けることになりました。\ 事前説明~検査前日まで /↓\ 無事、クリニック到着! /↓\ そして … /↓\ いよいよ検査室へ /【麻酔について】今回、静脈麻酔(鎮静剤・鎮痛剤)ありで検査を受けることができました!ぐっすり寝たというよりは、起こされた記憶もなく目を開けてたような気がするんだけど、一瞬でなんか終わってた。でも、起こされた記憶もないし不思議。20年前のときは、大変だった記憶しかないけれど、今回はとてもリラックスできました! オナラのことを考える時間もなかったです(笑) ※鎮静剤・鎮痛剤の効果は個人差があります↓\ 先生から結果報告 /\ 大腸カメラを体験して /今まで乳がん、子宮がんは定期的に検査していたけれど、大腸がんの検査はまったく意識していませんでした。「今度、大腸カメラをするんだ」と同い年の友人に話したら、その友人の知り合いが大腸がんになったという話題に。まだ小さいお子さんもいるそうで、とても胸が締め付けられました。健康診断の「便潜血検査」って、便に血液が混ざっているかどうかを調べる検査。便潜血検査が陰性でも、大腸がんや大腸ポリープなどの疾患の可能性はあるのだそう。自覚症状がないため気づきにくいし、わたしのように意識していない方もきっと多いはず。病気になってから初めて「大腸がんは女性に多い病気」だと知る …そんなふうにならないようにしたいものです。40代になると大腸がんのリスクが高まると聞き、一度大腸カメラをすることがとても大事だなと感じたし、私の体験記が同世代の方々にとって、検査を考えるきっかけになれば嬉しいです。今回私が体験したクレアージュ東京 レディースドッククリニックの「YOU健診」は、女性の罹患率・死亡率が高い3つのがん(大腸がん、乳がん、子宮がん)に加え、子宮内膜症や子宮筋腫など、女性特有の疾患を総合的にチェックすることができるプランです。※大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を含むとトータルで73,700円(税込)。大腸カメラが含まれるのは【40代以上向けのプラン】のみとなります ナナイロペリカンさんが体験したYOU健診(大腸カメラあり)をチェック! 女性のことを一番に考えた女性専用の健診クリニック「クレアージュ東京 レディースドッククリニック」クレアージュ東京 レディースドッククリニックは、東京・有楽町駅前(日比谷駅直結)にある完全女性専用の健診(人間ドック)施設です。医師・スタッフもすべて女性で、各科専門医が在籍。さらに、あたたかみのある、居心地の良い空間なので、病院や検査が苦手な方でもリラックスして受診することができます。受診後もしっかりとトータルサポート。親身な姿勢で女性のお悩みや不安に向き合い、からだのライフプランニングを一緒に考えていきます。 クレアージュ東京 レディースドッククリニック 意識していきたい、女性の「大腸がん」40代以上にオススメのYOU健診女性の罹患率が高い3つのがん(乳がん、子宮がん、大腸がん)に加え、子宮内膜症や子宮筋腫など、女性特有の疾患を総合的にチェックすることができる検査です。40代以降に大腸がんの発症が増加するため、40代以上で大腸カメラをご受診されたことがない方には特に大腸の検査を推奨しています。※YOU健診の検査項目は、企業健診の補助の対象外であることが多い検査項目のセットになっています。※YOU健診は人間ドックを目的とした、クレアージュ東京オリジナルプランで、自由診療です。ポリープ切除や生検は保険診療となり、医師の判断により適切に対応いたします。体験・イラスト:ナナイロペリカン※今回の体験感想は、あくまでも体験者個人の意見となります[PR] クレアージュ東京 レディースドッククリニック
2025年03月24日医誠会国際総合病院に「がん相談支援センター」開設医療法人医誠会(本社:大阪府大阪市、代表者:谷 幸治)は、がん患者さんやご家族が抱える不安や疑問を解消するため、2025年2月20日(木)に「がん相談支援センター」を医誠会国際総合病院内に設置しました。本センターでは、がんの診断前から治療、療養生活、社会復帰まで、さまざまな段階での相談を無料で受け付けます。担当者が対応し対面相談や電話相談を予定しており、患者さんが適切な情報を得られるようサポートします。がん患者さん・ご家族の不安に寄り添う「がん相談支援センター」がん患者さんやそのご家族は診断から治療、療養生活、社会復帰に至るまで、多くの不安を抱えます。国立がん研究センターの統計では、現在、日本では年間約100万人が新たにがんと診断され、患者さんやご家族の心理的負担が大きな社会課題となっています。このような状況を踏まえ、医誠会国際総合病院は、がん患者さんとそのご家族の不安を軽減し、適切な情報を提供するため、「がん相談支援センター」を設置しました。これまで当院では、外来化学療法センターにて抗がん剤治療に関する相談を受け付けていましたが、新たにがん相談支援センターを設置することで、がん全般に関する幅広い相談を受け付けることが可能となりました。相談は無料で予約制となっており、担当者が対応します。がん相談支援センターの役割とサービスがん相談支援センターでは、以下のような相談を受け付けています。・がんの診断を受けた際の不安や疑問・治療の副作用や療養生活に関する悩み・社会復帰に関する相談(仕事、学校、家族との関係など)・医療費や経済的負担に関する相談・情報収集のサポート(がんに関するパンフレットの提供)患者さんやご家族が、何を相談してよいかわからない場合でも、気軽にご利用いただける環境を整えています。また、相談内容はプライバシーを厳守し、患者さんやご家族が安心してお話しできる場を提供します。今後の展望と患者さんへのメッセージ医誠会国際総合病院では、がん診療連携拠点病院を目指しており本センターの設置はその一環です。現在は対面相談のみの対応ですが、今後は電話相談の導入を検討し、より多くの方が利用しやすい環境を整えていきます。がん患者さんやご家族が安心して治療に専念できるよう、私たちは今後もサポートを強化してまいります。どんな小さな悩みでも構いません。ぜひ、お気軽に「がん相談支援センター」をご利用ください。医誠会国際総合病院がん相談支援センターについて場所医誠会国際総合病院南棟3階患者支援センター内相談室14相談受付時間月曜日~金曜日 午前9時~午後5時(祝日・年末年始を除く)電話相談現在準備中です相談アドレス ganshien@iseikaihp.or.jp 医療法人医誠会医療法人医誠会は1979年に大阪市で創立され、ホロニクスグループとして大阪を中心に全国で病院、クリニック、介護老人保健施設などを運営しています。医誠会国際総合病院は47診療科、総職員数1,893名の体制※で、低侵襲治療、先進・先制医療、医療DX、本格的タスクシフト・タスクシェア、中央管制システム導入に取り組み、先進的かつ国際標準の総合病院を目指しています。地域医療に貢献するとともに、2024年12月にはJCI認証を取得、国際医療ツーリズムにも挑戦します。また、救急医療では、24時間365日の体制で救急医療を提供しています。初期救急から2.5次救急患者を対象に診療を行い、必要に応じて各診療科が支援する救急医療体制をとっています。救急車7台(ドクターカー4台・救急車3台)、医師12名、看護師24名、救急救命士30名で、「断らない救急」「待たせない救急」をスローガンに、様々な救急患者さんを受入れ、重症度によって医師・看護師が同乗する救急救命士3名体制の医誠会無料救急搬送を行い、広域医療に取り組んでいます。※ 2024年4月現在 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2025年03月13日2019年の2月にステージ4の舌がん(左舌扁平上皮がん)、4月に食道がんの手術を受けたタレントの堀ちえみが20日に自身のアメブロを更新。食道がんの経過観察のため大学病院を受診したことを明かした。この日、堀は「ライブを終えたら検査が続きます!」というタイトルでブログを更新し、大学病院の消化器内科を受診したことを報告。「食道がんの経過観察」と説明し「舌がんよりも食道がんの経過観察の方が、極めて重要な感じがします」とコメントした。続けて「また出てきたら、早い段階ですぐに手を打てるように、見張っていただかないと…初期の段階では自覚症状はなかったですから」と回想。「ステージ0の状態でも、がんは静かに潜んでいたと思うとゾッとします」とコメントし「次の上部内視鏡での食道及び胃の検査は、ライブ終わりすぐです」と説明した。また「人間ドックも、ライブ終わりには予約していますので、検査が続きます」と明かしつつ「全てが悪いところが見つかってからの検査ではなく、早期発見と予防に繋げるための検査なので、悲観的ではないですよ ご安心ください」と補足。「看護師さん、ありがとうございます!」と感謝を述べ、検査後の説明について「このような確認って、とても大切なのだなぁと思います」とつづった。最後に「お薬も受け取って、次のメンテナンスの予約時間まで少し休憩です。アールグレイティーと一緒に、みはしのあんみつをいただき至福の時間」とスイーツの写真を公開。「青春の味。いついただいても癒されます。ごちそうさまでした」とつづり、ブログを締めくくった。
2025年01月21日2024年1月に腹部の手術を受け、3月にがんを公表したキャサリン皇太子妃が、がんが寛解したことをSNSで報告した。14日、キャサリン皇太子妃は自身が治療を受けたというロイヤル・マースデン病院を訪問。SNSに患者に寄り添って会話している自身の写真と共に、「この場をお借りし、この一年お世話になったロイヤル・マースデン病院のみなさんに感謝の気持ちを伝えたいです」「私が患者として受けたケアとアドバイスは格別のもので、これ以上望めないというほどでした」とつづった。また、自身の病状について、「現在、寛解していることには安堵し、今後も回復に専念します」と報告。「がんと診断された経験のある方ならだれでもわかると思いますが、新しい日常に慣れるには時間がかかります。それでも、私はこれから先にある充実した一年に期待しています。楽しみなことはたくさんあります」と前向きなメッセージを送った。そして、「みなさんの継続的なサポートに感謝します」と締めくくった。王室ファンから「本当によかったです」「素敵なメッセージ。病院には特別な訪問になりましたね」「キャサリン皇太子妃、大好きです。応援しています」と喜びのコメントが多数寄せられている。(賀来比呂美)
2025年01月15日従業員の方へ提供するがん検診について考える「東京都職域がん検診精度管理向上支援講習会」がオンライン配信にて開催中です。東京都職域がん検診精度管理向上支援講習会日本人の死因第1位であり、2人に1人が生涯のうちに罹患すると言われている「がん」。そんながんから命を守るために重要なのが「がん検診」です。「がん検診」によって、がんの早期発見・早期治療ができれば、がんで死亡するリスクを減らすことができるという大きなメリットがあります。会社として、貴重な人材の損失を避けることにも繋がります。一方で、がんが100%見つかるわけではないことや不要な検査や治療を招くことなどのデメリットもあります。そこで必要なのが《有効な検診を正しく行う》こと。大切な従業員の方へ提供するがん検診について考える機会となる本講習会は、国立がん研究センターの高橋宏和先生を講師にお迎えし、期間中いつでもご視聴いただけるオンライン配信にて開催しています。■開催概要配信期間:2025年2月28日(金)23:59まで対象者 :都内の企業等で実施されるがん検診業務に関わる方定員 :2,000名(事前申込制、受講無料)主催 :東京都保健医療局■プログラム講義時間:各動画10~20分程度。配信期間中はいつでも視聴できるのでスキマ時間にご覧いただけます。1. がん検診の基礎的知識2. 正しい検診の企画3. がん検診の精度管理4. 適切な受診勧奨および目指すべきがん検診のあり方■お申込みについて下記の専用Webサイトにアクセスしていただき、必須項目を入力してください。お申込期限は2025年2月21日(金)までです。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2025年01月14日2019年の2月にステージ4の舌がん(左舌扁平上皮がん)、4月に食道がんの手術を受けたタレントの堀ちえみが19日に自身のアメブロを更新。舌がんの手術から5年以上が経過し、言語聴覚士から伝えられたことを明かした。7月29日のブログで、堀は大学病院で診察を受けたことを報告し「食道の皮膚の組織を生検に出していて、その結果が出ました」と説明。「食道がん術後の経過観察の検査」だといい「今のところ問題はないとのことでした」と生検組織診断の結果を明かし「マダラ食道もだんだんと少しずつですが、きれいになってきました」とつづっていた。この日は「リハビリを受けそのあとに、次回のリウマチ科受診のための、検査の採血も終えました」と報告し「大学病院の受診は、今日が最後だと思っていたが…年内まだ診察が残っていた リハビリは年内最後でした」と説明。「今年一年の進歩を振り返りました」と述べ「随分と言葉がスラスラと、スムーズに話せるようになってきたと思います」と自身の変化をつづった。続けて、言語聴覚士から「私が指導したことを」「それ以上に何度も何度も術後練習してきました その成果がどんどん出ているのです」と言われたそうで「とにかく必死になって与えられた課題を、朝から夜まで頭に置いて寝ている間以外は、ずっとやり続けできた」(原文ママ)と回想。「これはきっと私の生涯に於いて、この先ずっと続くのです」と述べ「一生に於いて懸命になれる永遠の課題があるなんて、私は本当にしあわせだなぁ」とコメントした。また「神様は試練を私に与えたのではなく、本当の意味でのしあわせを知り、それを味わうことの大切さを、教えてくださったのです」と心境を吐露。「言語聴覚士の先生、今年一年もご指導いただきまして、ありがとうございました」と感謝を述べ「来年もさらに頑張っていきます。まだまだ頑張れます私」と意気込みをつづった。最後に「次の診察までにランチを急いでいただきました」と明かし、コーヒーショップ『タリーズコーヒー』を訪れたことを報告。「イングリッシュマフィンハムエッグと、クロックムッシュのホットサンド。サラダをダブルで」「かなりお腹いっぱいだわ」と述べ「とても美味しかった!午後からの診察も頑張ります」とコメントし、ブログを締めくくった。
2024年12月20日女性なら誰でもなり得る病気「子宮頸がん」。みなさんは、17歳~27歳を対象に子宮頸がんワクチンを無料で接種できる「キャッチアップ制度」をご存じでしょうか。公的費用でワクチンを接種できるのは来年3月までと、終了時期が刻々と近づく一方で、ワクチン接種者はもちろん、制度について知らない人も少なくないのだそう。そこで10月3日、日本の最適医療に向けた調査・情報発信を行う「エムスリー総合研究所」は、東京・赤坂にて子宮頸がんワクチンに関するセミナーを開催。子宮頸がんとワクチンについて詳しく学んできました。また、セミナーでは、医師・木下喬弘先生と、現在がん闘病中の俳優・古村比呂さんによるトークセッションも行われました。子宮頸がんについてリアルな情報を知ることは、自身のからだと向き合うきっかけにもなるはず。ぜひ最後までチェックしてくださいね!■子宮頸がんは、女性の死亡原因の第2位子宮頸がん。婦人科検診で定期的に検査が推奨されていることもあり、みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。実は子宮頸がんは、毎年約1.1 万人もの女性がかかる非常に身近な病気。罹患すると長期間の闘病につながったり、子宮を摘出したりしなければならなくなることも珍しくありません。年間3,000人近くもの方が命を落としており、25歳~40歳の女性のがんによる死亡原因の第2位となっています。■子宮頸がんはワクチンで80~90%予防できるこのように子宮頸がんは非常に深刻な病である一方、ワクチンで予防できる唯一のがんとも知られており、若年層のうちにワクチンを接種することで80~90%の予防ができるのだそうです。現在子宮頸がんワクチンは、12~16 歳は厚生労働省による定期接種制度、17~27 歳はキャッチアップ接種制度により全額公費負担の対象となっています。しかし、日本におけるワクチン接種率は先進国の中でも極めて低いのが現状。オーストラリアやイギリスなどの諸外国では接種率80%を超えるところ、日本における17~27歳(キャッチアップ制度対象年齢)の接種率は50%以下。未接種者数は約320万人におよび、単純計算だと6,400人もの命が失われてしまう可能性があると言えるのだそうです。子宮頸がんのリスクを低くするにはワクチンが有効ですが、そのキャッチアップ制度も2025年3月に終了予定。ワクチンは合計3回接種しなければならないため、この秋が実質ラストチャンスとなります。ちなみに通常の接種間隔だと9月が初回摂取の期限でしたが、摂取間隔を短くする「短縮摂取」ならば、11月28日までに第1回目のワクチン接種を済ませれば3月までに計3回の接種が終えられるのだそうです。■ワクチンは「防ぐ」もの、定期検診は「見つける」もの。合わせ技が大切子宮頸がんというと、「定期検診を受けているし大丈夫」と思う方もいるかもしれませんが、ワクチンと子宮頸がん検診の役割はまったく別。今回のセミナーでは、木下喬弘先生からワクチンと検診の重要性についてレクチャーがありました。子宮頸がんは、HPVウイルスに感染することで発症します。基本的に感染しなかったらがんになることはありませんが、正常な細胞にウイルスが感染すると5~10年かけて変性・がんを発症していくのだそう。子宮頸がん検診は、がん、もしくはがんになる一歩手前の状態を「早期発見」するものになります。がんになってしまったら、よほど早期でない限り子宮を摘出する必要があります。子宮頸がんを予防するには、ワクチンで「感染を予防」し、検診で「チェック」する。ワクチンと検診の合わせ技でがんになることを防ぐことが重要なんです。ちなみに木下先生によると「性交渉経験者の8割がウイルスに感染するといわれており、そのうちがんになる人とそうでない人の違いは未だ解明されていない」のだそうです。そのため、子宮頸がんは性交渉の経験が無い段階でワクチン接種を済ませるのが一番有効。しかし、性交渉経験があると意味が無いということではありません。HPVウイルスにもさまざまな型があり、特に子宮頸がんの原因となることが多いのは16・18型。性交渉未経験者の場合16・18型どちらも予防できますが、性交渉の経験があっても16型への予防は認められており、ワクチン接種が早ければ早いほど子宮頸がんのリスクを減らせるのだそうです。有効性が認められているとはいえ、安全性も気になりますよね。一時期、子宮頸がんワクチンに対する懸念の声も多く聞こえてきました。しかし、データによると、ワクチン接種後に重い体調不良を訴えた人は1万人中5人。それも有害事象(ワクチンとの因果関係は未明)であり、ワクチンを接種したほうがメリットが多いことが分かっています。■古村さん「心配な気持ちも分かる。でも、ワクチンがあることがうらやましい」セミナーでは、現在もがんで闘病中の俳優・古村比呂さんも登壇しました。古村さんは2012年、当時46歳のときに定期検診で子宮頸がんを患っていることが分かり、子宮を全摘出。「早期発見」だったそうです。その5年後、がんを再発。それから良くなっては再発して……を繰り返しています。当時は子宮頸がんについての治療薬の開発もスローペースだったそうで、「治療を受けられるのはありがたい」と話す古村さん。そして、「早期発見したとしても、100%治るということではない」と話していました。ちなみに古村さんは子宮頸がんワクチン未接種で、子宮頸がんワクチンの積極的推奨が始まった際「予防できるのはうらやましい」と思ったのだそう。ワクチンに対しては「正直こわい気持ちも分かる」ものの、「私のときは、子宮頸がんは検診で予防できるといわれていた」「検診を受ければ大丈夫だと思っていたから、検診と予防は違うといわれたときにショックだった。予防はワクチン、検診はがんの早期発見。その違いをちゃんと分かっていたら、検診との向き合い方も変わる。ワクチンは受けられる年齢もあるので、そこを患者として伝えていきたい」と話していました。■17~27歳対象の「キャッチアップ制度」。第一回接種は11月28日まで17~27歳を対象に子宮頸がんワクチンを公的費用で受けられる「キャッチアップ制度」は、2025年3月で終了。第一回目の接種期限は11月28日までになります。木下先生によると、「子宮頸がんワクチンは3回きちんと接種すると15年くらいの長期間効果(抗体感)が続く」ものなのだそう。続けて、「がんになることを防げるってなかなかない。科学的なエビデンスが確立していて有効性も分かっている。一人の医療従事者として、受けないのはもったいないと思う。ぜひ接種を検討してほしい」と話していました。子宮頸がんワクチンについて気になることがある人は、お近くの婦人科で相談するのもおすすめ。ワクチンを無料で接種できるのは今がラストチャンスなので、17~27歳の対象年齢の方は、しっかりとワクチンについて理解したうえで、自分自身の健康のために、ぜひ前向きに考えてみてくださいね。(取材・文:仲野もも)
2024年10月13日お笑いトリオ「安田大サーカス」のクロちゃんが1日、自身のインスタグラムを更新した。【画像】安田大サーカスのクロちゃんが夜のトレーニングをがんばる!「モートレ」と綴り、最新ショットを公開した。志水トレーナーといっしょにジムにいる写真を投稿した。ランニングがちょうどよいウォーミングアップになっているようで、体の動きが良いとのことだ。 この投稿をInstagramで見る 安田大サーカス クロちゃん(@kurochandesuwawa)がシェアした投稿 ファンからは「クロ神様はブレイキングダウンに出てる人を1人残らず勝ったんだよね!カッコよすぎーーーッ\(//∇//)\」「クロ神様は強いんだよ」などのコメントやいいねが寄せられた。
2024年10月01日一般社団法人日本複合医療臨床研究会(代表理事:関野 一)は、がんのサードオピニオン(第三の治療選択サービス)の経験を元に、不幸にも「がん」に悩める患者さんとそのご家族を最適な治療に導くことを目的としたプロジェクト「がん難民をなくそう」をCAMPFIREにて2024年8月31日まで実施します。URL: セミナー画像1実際に開始するサービスは下記の3点です。1) 標準治療以外の「がん治療情報」の情報収集・検証・データベース化と公開。2) 上記「がん治療の提供医療機関・医師」の情報公開と紹介。3) がん患者と医師・医療機関の仲介業務の出来る医療コーディネーターの養成。【背景】近年の著しい医学の進歩の中で、大変残念なことですが、我が国では相変わらず、2人に1人が「がん」に罹患し、毎日毎日1,000人以上の方が命を落としています。これは毎日毎日ジャンボジェット機が2機墜落し乗客全員が死亡している状況と同じで、先進国の中では最低レベルです。【原因】この主因は、高齢化や生活習慣の欧米化などの理由はありますが、我が国で現在の保険適用下で行われている通常の医療(標準治療と言われるガイドラインに沿った医療)以外の治療法の普及が進まず、他の治療に対する選択肢が極端に少ないことと、医療の地域格差の拡大にあります。ケース1) 早期に発見された目に見える軽度ながん(ステージI・II)発見の早い軽度ながんに対し、標準治療では主に手術や放射線治療といわれる局所治療が行われ、一定の効果をあげています。しかし、がんが厄介な病気として認識されている最大の理由は、一度罹患すると目に見えないほど小さながんが体内に存在している場合が多く、再発のリスクが高まることです。ケース2) 多臓器への転移や浸潤(がんが染み込むように全身に転移する)した重度ながん(ステージIII・IV)膵臓がんに代表される自覚症状が出にくく、早期発見の難しいがんに対する検診の遅れは勿論ですが、がんと宣告された多くの患者さんは、パニックの状態の中で、医師から勧められるままの型どおりの治療を受け、その内の多くの方が、再発に陥って、また病院に戻り辛い標準治療(全身治療:抗がん剤治療)を受けることになります。それで完治するのであれば納得もできますが、この抗がん剤治療に代表される全身治療の多くが、目に見えないがんを取り除けないばかりか、臓器不全と副作用がセットになってるものも相当数存在するため、さらに辛い思いをして、最終的に病院(医療)に見放されるという現実が待っています。【結果】その為、一度「治療無し」と標準治療から見放された患者(家族)は、生きる希望を奪われ、免疫も落ち、絶望感から「がん難民」となりさまようことになります。結果、再発や転移状態になってはじめて、自分や家族がインターネットなどで調べ、多くの治療方法が存在することを知る人が多いのですが、ほとんどの方は「がん」についての正しい知識を持っていないため、玉石混交とした情報に疲れてしまったり、誤った情報に振り回されたりし、藁にもすがる思いから、一部の「利益誘導型の心無い民間療法」に騙されたり、自由診療の名を借りたキラキラワードの高額で効果の期待出来ない「なんちゃって医療」などにすがってしまい後悔される方々も後を絶ちません。【解決策】しかし、世の中には怪しい情報も氾濫している反面、「標準治療以外の治療」や「それらと標準治療の組み合わせ」により「助かる命」があることと、これらの良い所を積極的に取り入れ「治療効果の高いがん治療」に取り組む志の高い医師や医療機関は存在します。私たちは経験上、特に進行がんの治療では、標準治療だけでは無理だと判断された場合に「諦める事を宣告される」のでは無く、別の治療法や複数の治療を組み合わせて行うことが有効なことを知っています。これらの治療法を選択する際には、それぞれの効果とそのリスク、再発率や延命の期間、副作用や後遺症などについて十分に理解し、納得しておく必要があります。本プロジェクトでは、この「がん治療情報」を収集、分析、精査し広く公開することで患者やご家族に「希望の灯をともす」ことと「がん治療」における地域格差を是正することを具現化させます。その為に私たちは、だれもがいつでも使える「がん治療DBプラットホーム」を構築し「がんで悩む多くの患者さんやご家族」や「がん治療の最前線で戦う医師・医療者」に垣根無く、広くご利用いただくことで「がん難民」に手を差し伸べることと、すべての人が健康で活き活きとした生活を営む社会の実現に寄与したいと考えています。より多くの方に本プロジェクトの主旨にご賛同いただき、ご協力いただけることを願っています。【プロジェクト概要】プロジェクト名: 日本人の2人に1人が、“がん”になる時代最適な治療法を広く開放するプロジェクト『がん難民をなくそう』開始期間 : 2024年7月23日~2024年8月31日URL : 社会貢献枠でスタートします。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年08月09日天外塾事務局(所在地:神奈川県茅ヶ崎市、代表:岡)は、新刊「治癒を目指すがん患者のための瞑想ワーク 思考と感情ががん遺伝子に働きかけるすごい力」(出版社:株式会社ユサブル/日本橋蛎殻町)を2024年8月1日(木)に発売します。本日より、Amazonにて予約開始いたしました。新刊『治癒を目指すがん患者のための瞑想ワーク 思考と感情ががん遺伝子に働きかけるすごい力』【医療に頼らなくてもいい!がん患者に朗報!】「瞑想でがんが治るのか?」…断言はできません!はるか昔、池見酉次郎医師ががん患者が「実存的変容(転換)」を起こすことによってがんが自然緩解することを発見されました。それが、天外の進める「医療改革」の中心課題になるとともに、「天外塾」では主として経営者の「実存的変容」をサポートする瞑想ワークを20年にわたって工夫してまいりました。その瞑想ワークがとても効果的なので、いよいよがん患者に特化したワークを開発し、本書をまとめました。この瞑想ワークが広まることで、予防効果も含めて、日本のがん患者が激減することを夢見ています。発売は8月1日ですが、本日からAmazonで予約販売が始まりました。■本の予約はこちらから (8/1発売)世界中で研究が進むがんの劇的緩解と心の関係。アメリカでは人の意識や生活習慣が細胞や遺伝子の働きに影響を与えるというエピジェネティクス(後成遺伝学)の研究が進んでいます。実際に瞑想ががん抑制遺伝子をオンにしたり、免疫力向上につながるという研究もあります。一方、日本ではがんは遺伝子の突然変異で偶然に左右されると考えられています。また、生活習慣やストレスががんに与える影響も軽視され、手術や抗がん剤治療の後は元の生活に戻ってよいと指導されることが大半です。もちろん、がんを直接取り除く手術などの治療は必要ですが、それらとともに瞑想ワークによって、がんの原因となったかもしれないストレスなど心のあり方を変えてみようというのが本書のテーマです。本書は、心が遺伝子に働きかける海外の研究の紹介とともに、心のあり方の変化を治療に取り入れる日本の医師なども紹介しています。そのうえで、瞑想ワークの第一人者である著者が、心のあり方を変えるための具体的な瞑想ワークのやり方を紹介しています。大きなポイントは自宅でお金をかけず簡単にできて、今行っている治療の邪魔をしないこと。世界的に、心とがんの関係についてエビデンスが与えられつつある現在、病院で受ける治療の他、何かできることはないかと考える方におすすめしたい1冊です。#がん患者のための瞑想ワーク#実存的変容により癌が自然緩解する#天外塾で20年つちかった瞑想ワーク#死と直面すると実存的変容がおきる#がん患者は死という言葉を避けるがそれを乗り越えると変容につながる#思考と感情が癌遺伝子に働きかけるすごい力#エピジェネティクス#医療改革#治癒を目指す#がんは変容のチャンス#船戸崇史#矢山利彦#ユサブル#天外伺朗#天外塾■書籍概要タイトル:治癒を目指すがん患者のための瞑想ワーク思考と感情ががん遺伝子に働きかけるすごい力発売日 :2024年8月1日(木)価格 :1,760円(税込)ページ数:168出版社 :株式会社ユサブル■本の予約はこちらから (8/1発売)■お問合せ主催: 天外塾事務局MAIL: officejk@onyx.ocn.ne.jp 天外伺朗(てんげしろう)1■天外伺朗(てんげしろう)プロフィール元ソニー上席常務。工学博士(東北大学)、名誉博士(エジンバラ大学)。2006年まで42年間ソニーに勤務。その間、CD(コンパクトディスク)、NEWS(専門家向けコンピュータ・ワークステーション)、AIBO(犬型ロボット)などの開発を主導した。その後、ソニー・インテリジェンス・ダイナミクス研究所 株式会社所長兼社長などを歴任。ホロトロピック・ネットワークを主宰、医療改革や教育改革に携わり、瞑想や断食を指導し、また「天外塾」というセミナーを開いている。次第にすべての人の意識の変容と、社会の進化を加速することを主眼にした塾に変わっていっている。さらに2014年より「社員の幸せと生きがい、社会貢献を大切にする企業」を発掘しするための「ホワイト企業大賞」も立ち上げ10年間代表を務めた。著書に『運命の法則』、『「ティール時代」の子育ての秘密』、『「生きる力」の強い子を育てる』、『「人類の目覚め」へのガイドブック』、『実存的変容』、『ザ・メンタルモデル』(由佐美加子・共著)、『自然経営』(武井浩三・共著)、『幸福学×経営学』(小森谷浩志・前野隆司・共著)、『人間性尊重型 大家族主義経営』(西泰宏・共著)、『無分別智医療の時代へ』、『日本列島祈りの旅1』、『出雲王朝の謎を解く』、『融和力』、『シン・コミュニティ論』など著書多数。他、瞑想や断食を指導。現在、医療改革、教育改革、企業経営改革、人間力を高めること、最新の組織、コミュニティを深掘りすることにも取り組んでいる。著書一覧【会社概要】会社名 : 株式会社 office JK(代表=岡)所在地 : 〒253-0054 神奈川県茅ケ崎市東海岸南3-2-7事業内容: セミナー/講演会/出版/PRマーケティングURL : 公式ホームページ 公式Facebook 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年07月02日「水虫が足裏のがんに関係している可能性が高いことがわかりました。水虫の治療や予防をすることで、足裏のがんの予防にもつながると期待しています」そう話すのは、東京慈恵会医科大学(皮膚科学講座)の研究グループで水虫と足裏のがんの関係を調査している教授の延山嘉眞さん。延山さんらの研究グループが、足裏にがんがある患者30人と、足裏にがん以外の皮膚疾患がある患者84人を調査したところ、後者で水虫に罹患していた割合は29.8%にとどまったが、前者では60%と有意な差が見られた。これによって、足裏にできる“メラノーマ”というがんには、水虫の要因である“白癬菌”が深く関与していることがわかったのだ。延山さんは、発症のメカニズムを、こう推察する。「胃の中にピロリ菌が何十年もいると、胃に炎症が起きやすく、その結果、胃がんの罹患率も高いことがわかっています。白癬菌も同じで、長年足裏に生息することで足裏の免疫環境が悪化し、メラノーマを引き起こすのではないかと考えています」(以下、「」は延山さん)■不特定多数が素足でいる場にいたときは足を洗おうメラノーマは、「日本では年間10万人あたり1~2人というまれながん」だが、油断は禁物だ。「日本では足裏に発生することがもっとも多く、発見が遅れて他臓器に転移すると5年生存率が約405以下と低い。ふだん足裏をチェックする人は少ないので、気づいたときには進行していたという方も少なくありません」特に、かゆみがなく患部がかさかさしているだけの水虫は要注意。 「たとえば、足の裏がかさかさしている方のなかには、乾燥などが原因の場合もあれば、白癬菌が原因のこともあります。また、爪が白くなってボロボロになっている方は、爪に白癬菌が入りこんでいる場合も多い。ただ、どちらもかゆみがない場合もあるので、受診が遅れがちです」何十年も白癬菌に感染したまま放置していると、メラノーマに罹患するリスクが高まる可能性が考えられるという。「白癬菌かどうかは、検査しなければわからないので、疑わしい場合は必ず受診しましょう。とくに糖尿病の方は、白癬など感染症にかかりやすいので注意しましょう」メラノーマのリスクを下げるためには、まず水虫にならないよう、予防をすることだ。「公衆浴場やジムなど、不特定多数の方が利用し、かつ床の湿度が高い場所は白癬菌がいる可能性が高い。利用したあとは、足を洗って清潔に。裸足の季節なのでサンダルを履くことも多いでしょうから、座敷などに素足で上がった場合も同じです。家族に水虫になっている方がいる場合、きちんと治療してもらうこと。バスマットなどの共有は避けましょう」さらに、パンプスなど蒸れやすい靴を長時間履くことも避けたい。定期チェックも忘れずに。ほくろとメラノーマの見分け方を図にしておいた。参考にしてほしい。水虫の予防と、定期的な足裏チェックで、メラノーマを防ごう!
2024年06月12日「私が診察してきた経験則では、高齢の方にがんが見つかり、がん治療を始めようとしたとき、そのうちおよそ2割弱の方に認知症があります」国立がん研究センター東病院・精神腫瘍科長の小川朝生医師が、こう話す。日本対がん協会によれば、2021年の人口動態統計では、全悪性新生物死亡数のうち、65歳以上が88%を占めている。一方、2012年時点での65歳以上における認知症の推定有病率は15%で全国の患者数は約462万人と推計。それが2025年には、約650万人から約700万人に達すると見込まれるというのだ。「これまで『認知症のあるがん患者さん』のことがなかなか取り上げられなかったのは、認知症があることを周囲に気づかれないケースが多かったからでしょう。かかりつけ医に認知症の専門知識がなければ見逃されますし、ご家族からは『老化でしょう』と思われてしまうんです」(小川医師)がん治療が始まっても、担当医の認知症の知識が浅ければ、認知症と気づかないまま治療が行われていることも多いという。「超高齢社会では、認知症とがんが同時にある場合の対策は必須のはずですが、医療現場は『がんはがんだけ』『認知症は認知症だけ』という運営が多いのが現状です」前出の日本対がん協会は、小川医師らの協力を得て、全国のがん診療連携拠点病院に対し、認知症のがん患者への対応状況を調べるアンケート調査を初めて実施、256施設から回答を得て結果を公表した。調査分析した小川医師が言う。「がん患者が認知症だったため、対応に困ったことがあると回答した施設は97.7%にのぼりました。多くの医師が抱えるのは『医師が治療方針を説明しようと思っても、患者本人が自分の治療について判断できない』ということでした」本人や病院側の大きな関心は、介護施設の受け入れ状況だが、じつは「介護施設からがん患者だということを理由に入所を断られた」拠点病院は26.5%もある。小川医師が、診察した患者の事例を挙げて説明する。「70代の女性は認知症の進行は中等度(認知機能の低下が進んで、周囲のサポートが必要となってくる段階)で、ステージIVの大腸がんの治療中でした。腸閉塞にならないようにストーマ(人工肛門)をつくって抗がん剤治療を行っていましたが、リンパ節に転移が見られ、そこから痛みが出て、医療用麻薬(オピオイド)を処方する必要がありました」介護施設に入所していたが、医療用麻薬が必要となった段階で、「これ以上の入所は受け入れられない」と施設に断られたという。「ストーマの管理はなんとか自分でできる程度の進行でした。しかし施設側は『ほかの入居者の方が医療用麻薬を誤って飲んだら困る』という理由でした」結局、家族が医療的な対応ができる介護施設を探し、転所した。飲み薬の抗がん剤を服用するだけで介護施設の退去を求められたというのは、80代の女性の例だ。「肺がん(腺がん)が見つかったのですが、最近の抗がん剤は飲み薬もあり、髪の毛が抜けたり、吐き気が出るなどの副作用もなく、ふだんとほぼ同じ生活ができる。しかし施設側には『抗がん剤は、何があるかわからないので』と誤解され、怖がられてしまって」主治医やケアマネジャーが連携して施設側に説明、なんとか入所を継続できたのだという。■医療・介護関係者が「認知症のがん患者」の知識の共有を一方、認知症を理由に病院の緩和ケア病棟から入院拒否されてしまったのが、70代男性のケースだ。「進行期の胃がんで、あえて言えばステージIVの段階。かなり痛みと倦怠感があり、積極的に治療する段階は過ぎていましたので、ご家族が自宅近くの病院の緩和ケア病棟を探して、私が紹介状を書いたんです。しかしその病院の緩和ケア医師から『認知症のある方は入院できません』と」身の回りや薬の管理は難しいが、徘徊はない。でも受け入れられなかった。家族にとっても、非情な拒絶に映っただろう。結局、療養型の地域包括ケア病棟に入院した。えびな脳神経クリニック理事長で、同院認知症疾患医療センター長を務める尾﨑聡医師はこう言う。「認知症のがん患者さんが、受け入れ態勢が整わず入院・入所できないケースは、実際よく起きます。認知機能が低下するほどご自身の症状を訴えにくくなるため、医療側もがんの発見や病状の進行などに気づきにくくなってしまう。逆に、認知症の人を受け入れる側の施設からは、医師や看護師が常駐していないなどの理由で特殊な薬を出す責任が持てないと、断られることがあるんです」今回の調査報告を総括し、小川医師は次のように要望する。「全国の医療・介護関係者が『認知症のがん患者さん』の知識を共有してほしい。高齢者施設にがんの知識を持つスタッフ、がん病棟などに認知症の知識を持つスタッフをそろえる必要もあると思います」では、私たちはどう考えるべきなのか。尾﨑医師はこう話す。「認知症の方が本当はどんな治療や入院先を望んでいるのか。本人を代弁するつもりで、ご家族も、一緒に考えてあげてください」認知症もがんも、本人はもとより、支える家族の心労が重なってしまう。できる限りの準備を、怠らないようにしたい。
2024年04月24日今年1月に腹部の手術を受けたことを公表していたキャサリン皇太子妃が、数日前にがんを患っていることをビデオメッセージで明かした。手術後の検査でがんが見つかり、医療チームから「予防的な化学療法が必要だ」とアドバイスを受け、現在治療の初期段階にあるという。がんという診断に「非常に大きなショック」を受けたと率直に語っている。「想像に難くないとは思いますが、これ(プライベートに病気と向き合い対応すること)には時間がかかりました。治療を受け始めるために、大きな手術から回復するのにも時間がかかりました。しかし最も大切なことは、ジョージ、ルイ、シャーロットに現状を適切に説明し、私は大丈夫であると伝えること。これにも時間を費やしました」と話した。キャサリン皇太子妃の告白に、世界中からお見舞いメッセージが届いている。中には著名人からも。キャサリン・ゼタ=ジョーンズは「あなたの強さと優美さは揺るぎないものです。あなたのことを思っています」とコメントを書き込んでいる。英王室を離脱したヘンリー王子&メーガン妃夫妻も、「The Hollywood Reporter」を通じて「ケイトと一家の健康と回復をお祈りしています。そして彼らが個人的に、安心してそうできるように願っています」と声明を発表した。(賀来比呂美)
2024年03月25日千葉大学発ベンチャー・柏の葉ゲノムクリニックは、「がんリキッドバイオプシー外来」を、千葉大学柏の葉キャンパスの診療所にて2024年2月より開始いたします。「がんリキッドバイオプシー」とは「がんリキッドバイオプシー」は、がんに由来するDNA/RNAや細胞を血液などの体液中から取り出して分析することにより、がんの早期発見やモニタリング、治療方針提示を行う検査の総称です。採血により体に大きな負担がなく検査を行えることから、世界的に盛んな研究が行われています。ゲノムクリニックはゲノム解析の領域で、がんのリスク判定および早期発見を目指し研究を続けてきました。今回、国内外から本領域に関わる検査を集め、「がんリキッドバイオプシー外来」として開始いたします。より多くの方々に受診していただくことで、がんの予後を改善することを目指しています。■受診方法1. ゲノムクリニックHPより予約を行っていただきます。2. 医師による問診後、最適な検査をご提案させていただきます。3. 採血を行い、検体を院内ラボまたは提携先ラボにて解析します。4. 結果レポートを対面またはオンライン診察により説明します。5. 必要に応じて、追加の検査や医療機関紹介などを行います。■受診できる対象者「がんの早期発見を希望する方」「がん治療中または再発モニタリング中の方」■クリニック概要名称: 柏の葉ゲノムクリニック所在地: 千葉県柏市若柴178-4, 148街区2KOIL608代表: 院長曽根原 弘樹設立: 2019年10月1日(出典元の情報/画像より一部抜粋)(最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください)※出典:プレスリリース
2024年01月17日「10月20日、内閣府は『がん対策に関する世論調査』の結果を発表しました。2年以内にがん検診を受けた人は42.7%。2019年の前回調査では57.0%でしたから、14ポイントも下がったことになります」(全国紙記者)今回の調査では、受診していない理由として、「心配なときはいつでも医療機関を受診できるから(23.9%)」「費用がかかり経済的にも負担になるから(23.2%)」「受ける時間がないから(21.2%)」などの理由が挙げられている。■早く見つけるほど治療費も安くなる「個人で自治体のがん検診に申し込まなければならない専業主婦やパート主婦は、特におろそかになりがちです。親の介護で検診の機会を逃している人もいるでしょう」こう懸念を示すのは、常磐病院(福島県)の医師・尾崎章彦さんだ。検診に行くに越したことはないが、長く行っていない人は体にあらわれる“がんのサイン”に注意を払ってほしい。「症状があるからといって、がんだと断定されるものではありませんが、がんの発見が遅れると、身体的な負担も、治療費の負担も大きくなります」(尾崎さん、以下同)たとえば乳がんでは、しこりの大きさが進行度の判断基準になる。「触知できる乳がんのしこりのサイズは一般に約2センチ程度からですが、2センチのしこりになると、すでにII期(ステージII)です。そしてこれを放置するとIII期に進行し、皮膚の変化や脇の腫れが出現するなど、治療も大がかりになります」WEBサイト「がん治療費ドットコム」によると、II期で乳房温存手術+放射線療法を組み合わせた1年目の治療費の目安は36万9900円(3割負担、以下同)。一方、III期になり、手術前薬物療法+乳房温存手術+放射線療法を組み合わせた治療費は108万8700円に跳ね上がる。大腸がんの場合も、II期で腹腔鏡手術を受けた場合、1年目の治療費は33万9300円だが、IV期で肝臓に転移していた場合の手術+薬物療法の治療費となると、143万9700円と、4倍以上になる。「経済的な負担」からがん検診を避けている人は、早期発見が経済的な負担を軽くすることを肝に銘じてほしい。それでは注意すべき症状をいくつか教えてもらおう。■わずかな費用でがんから身を守れる「ふらつきや貧血にはさまざまな原因がありますが、胃がん、大腸がん、子宮がんで出血が起きている可能性が。原因が特定できず、長引く貧血には注意が必要です」めまい、言葉が理解しにくい、片方の目が見えづらいなどは、脳腫瘍の症状でもある。2週間以上続く口内炎は、口腔がん、風邪でもないのに1カ月以上続く喉の痛みや声のかすれは喉頭がんを疑ってほしい。胃がんは、初期は症状が出にくいが、進行するとみぞおちの痛み、不快感、食欲不振などとともに、タール状の便が。進行した肺がんは胸痛、息苦しさが出ることも。「肺がんは血痰、咳などが症状。X線検査が一般的な検診ですが、早期で見つけることは困難です」自治体によっては、早期肺がんをより見つけやすいCT検査を安価(3000〜5000円)で受けられるので、チェックしよう。大腸がんは腹痛や血便、便が細くなるなどの症状を伴う。便潜血検査を毎年受けると、大腸がんの死亡率を10〜20%下げることができるというデータもあるという。女性特有のがんである子宮がんは、不正出血や月経が長引いたりすることで発覚することも。「早期の場合はほとんど自覚症状がありません。厚労省では、20歳以上の女性に対し、2年に1回、子宮の細胞検査を推奨しています」自治体の子宮がん検診の費用は500円から1000円ほどだ。“あのとき受診しておけばよかった”と後悔しないよう、不安な症状を放置しないようにしよう。
2023年12月20日がんは現代社会で『国民病』と呼ばれており、一般的に2人に1人が生涯で罹患するとされています。医療の発達によって治療方法はありますが、抗がん剤での治療は心身に大きな負担がかかるもの。多くの患者が、苦しい闘病生活を送りながら、生きるためにがんと闘っているのです。がん乗り越えた秋野暢子、個展の売り上げをがん治療に寄付俳優の秋野暢子さんは2022年7月に、3か所にできたステージ2~3の頸部食道がんを治療するため、芸能活動を休止。苦しい闘病生活を乗り越え、2023年2月に寛解を受けたことを明かしています。2023年10月24日、秋野さんは『ご報告』と題してブログを更新。自身の個展の売り上げから、公益財団法人がん研究会と日本対がん協会に寄付したことを報告しました。同年7月に、東京都渋谷区で個展『色彩の希望秋野暢子作品展』を開催し、25点の絵画とアートフラワーを展示した、秋野さん。個展について、売り上げの一部を、がん研究のために寄付することを明かしていました。秋野さんは、感謝状を公開するとともに、「個展に足を運んで下さり、お買い求めいただきましたみな様への感謝状です」とコメントしています。秋野さんは、個展に来場した人へ感謝の気持ちを述べるとともに、「これからもこの活動を続けて行きます。どうぞまた、お力添えをよろしくお願いいたします」と協力をあおぎました。自身が、がんの闘病生活のつらさを知ったからこそ、同じように闘っている人たちの力になりたいと思ったのでしょう。闘病中も、ブログを通して前向きな姿を発信してきた、秋野さん。たくさんの人を勇気付ける行動に、多くの人から称賛と感謝の声が上がっています。・ただひたすら、感謝の気持ちでいっぱいです。こんなにも貢献できる人は、そうそういないと思う。・身内ががんで闘病しているからこそ、ありがたい。秋野さんの強さを見習いたいです。・謙虚なコメントにも感動した。本当に素晴らしいです!前述したように、国民病と呼ばれるほどのがんは、現代に生きるすべての人に関係のある病気といえます。秋野さんの優しさが詰まった寄付金は、がんに苦しむ人を救ったり、がんになる人を減らしたりするために使われるのでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年10月25日日本では、2人に1人が生涯において一度は、がんに罹患するといわれています。芸能人にも、がんを公表する人は少なくありません。アイドルグループ『SKE48』のメンバーであり、卒業後はタレントや声優として幅広く活動している矢方美紀(やかた・みき)さんも、その1人。2018年に若年性乳がんが発覚し、25歳の若さで左乳房の全摘出と、リンパ節の切除手術を受けています。矢方美紀、25歳でのがん闘病を振り返る前述したように、もはや国民病である、がん。しかし、一般的にがんは加齢とともに罹患率が上がるため、35歳以下の乳がん患者はわずかな割合とされています。若い年齢で罹患するショックは、計り知れません。それでも矢方さんは、厳しい現実を受け入れ、抗がん剤治療に励むほか、SNSや著書で多くの人に元気を与えてきました。乳がん発覚から5年が経った2023年10月19日、矢方さんは当時を思い出し、Instagramで想いをつづっています。この5年は長いようであっという間な日々で、わたしはバカだから本当にがんについて何も知らなくて病気になっていろんなことが変わり、いろんなことを知ります。"がんと診断されたとしてもそこから精密検査をさらに行うことで転移がある事を知る"初めはステージ1。初期かと思ったけど最終的に伝えられるのはステージ3。がんにステージがある事・数字が増えると良くないんだって知りました。"胸を温存か?部分的切除か?全摘か?そこからいつ胸を作るか"を考えなきゃ行けない事を知る。初めは簡単に胸を取って作ればいいなんて思いながらも、どんな手術がいいか?再建するタイミングは?乳輪とかも無くなる事は知らなかった。"抗がん剤をするかもしれない、その前に卵子凍結をする"抗がん剤をする前と後で妊娠するときに必要な能力が変わる。しかも治療している間は生理がとまるしなんならその後のホルモン療法でさらに生理が5年は来ない。中にはそのまま来なくなる可能性も0ではない。でも、わたしは選ばなかった"放射線治療をしたら皮膚が伸びにくくなるから再建が難しい"してもしなくてもいいこと・悪いことがある選択ばかりでそれを全て理解し行動するなんて私には無理な選択ばかりでしたでも、見た目よりもわたしは生きること・やりたいことを1番に選択して行きましたもちろんこの後にも治療の副作用に悩んだり苦しいきもちになった。将来には不安しかなく、自信もないし自分がどんどん嫌になっていくときもありました。でも良くも悪くも私の人生だから"きっと大丈夫"ってこころで呟きながらいきています自分を見てくれるひとがたとえいなくてもひとりで生きていけるくらい出来るくらい強くならなきゃ。と後悔ばかりの選択をしてきたから少しでもしないように、自分で決める治療はぱっと見はわからないかもだけど確実に25歳から更年期障害に悩まされて体型も維持するのが難しく記憶力も明らかに下がりホルモンと人間の仕組みを痛いくらいに体験しています色々できないと諦めた時もあったけど気持ちがあれば意思があればやれること・出来ることはあったから私の今がありますmiki_yakataーより引用つらい治療や身体の変化を振り返った、矢方さん。こうして、矢方さんが過去を振り返ったのは、ある目的がありました。毎年10月は、乳がん検診の早期受診と啓発を目的とした『ピンクリボン月間』。自身の投稿をきっかけに、より多くの人が乳がん検診を受け、早期発見と早期治療につながるよう、こうして投稿したといいます。矢方さんは投稿の最後で、「早期発見は、自分を守るきっかけになります」とコメント。若くして罹患した矢方さんの言葉は、重みがありますね。いろいろな想いが詰まった投稿に対し、多くの人からコメントや『いいね』が寄せられました。・美紀さんの想いに涙が出た。素晴らしい啓発活動ですね。・本当にかっこいい。芸能人としても、がんサバイバーとしても応援しています!・不安な中でも、いつも前向きな美紀ちゃんを尊敬する。がんは基本的に、早期発見と早期治療につなげることで、治る可能性が高くなるとされています。矢方さんの想いが届き、人生が変わる人もいるのかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2023年10月20日「がん情報サービス」の最新データによると、日本人女性が一生のうちにがんにかかる確率は51.2%。ほぼ2人に1人は罹患することになるが、5年生存率(09年〜11年)は66.9%と、治療成績は向上傾向にある。それに伴い、治療や経過観察期間も長くなるため、お金の不安は尽きない。同サービスが患者におこなったアンケート調査よると「治療費用の負担が原因で、がんの治療を変更・断念したことがありますか」に、4.9%の患者が「ある」と回答しているのだ。『がんとお金の本』(Bkc刊)など多数の著書があり、09年の冬、40歳のとき乳がんに罹患した経験を持つ、ファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんが語る。「私の場合、トータルで350万円ほどかかりましたが、その大半が、1年目の出費です。なかでも大きかったのが、当時は全額自己負担だった乳房再建手術費用の150万円。次に差額ベッド代。1泊3万円ほどの部屋に2週間以上入院したので、50万円ほどかかりました。しかし、医療費に関しては公的制度を利用したので、実はそれほどかかっていません。健康保険など社会保障制度によって、経済的負担はかなり抑えられるのです」ところが公的制度は、ただ待っていても受けられない。「基本的にはセルフサービスなので、自分で申請する必要があります。だからこそ、どのような制度が利用できるのか知っておく必要があるのです」(黒田さん・以下同)シチュエーションごとに、利用できる公的制度やもらえるお金を解説してもらおう。【がんになった!】→公的な支援制度を知りたい「がん」と診断されたら、まずは公的助成金や支援制度を確認し、お金の不安を軽減させたい。「がん診療連携拠点病院のがん相談支援センターや、各医療機関の相談窓口などでは、ソーシャルワーカーや看護師が常駐しています。その病院の患者でなくても、利用できたりします」日本対がん協会の「がん相談ホットライン」でも、お金や仕事、医療者との関わり、気持ちを聞いてくれる。【お金で困った】(1)治療費が払えるのか不安だがんといえば、入院、手術、抗がん剤や放射線による治療、その後の経過観察……と、立て続けに医療費が降りかかる。「ぜひ利用したいのは、高額療養費制度。1カ月に病院や薬局で支払った医療費が上限額を超えた場合、超過分が返ってきます」収入によって『上限額』の計算方法は異なるが、たとえば100万円の医療費がかかった場合、年収が約370万円〜約770万円の世帯では8万7千430円、年収770万円〜約1千160万円の世帯では17万1千820円を超えた医療費が返金される。「注意点としては3割負担(現役世代の場合)となる医療費が対象で、入院中の病院食や差額ベッド代、自由診療、先進医療などは対象外です。還付されるまで3カ月ほどかかるので、それまでの医療費や生活費を預貯金などで賄う必要があります」(2)抗がん剤や経過観察などで、治療が長引いてしまっている治療期間が長くなるケースも多いがん。高額療養費制度を利用できても、複数月、それが重なれば負担も大きい。「同じ世帯で、1年間で高額療養費制度を3回利用した場合、4回目からは『多数回該当』となり、上限額がさらに低くなります。たとえば年収約370万円〜年収約770万円の世帯では4万4千400円を超えた医療費は返金されます」(3)会社員だが、さらに優遇される制度があると聞いた会社員の場合、公的サービスよりもさらに優遇された組合健保などの制度を利用できる場合がある。「組合健保などの付加給付です。福利厚生が充実した大企業の場合、高額療養費制度の上限額を2万円〜2万5千円に抑えている健保もあります。その場合、高額療養費制度の上限額の差を受け取ることができます」(4)医療費と交通費で年間10万円もかかってしまう入院・手術が終わっても、経過観察や抗がん剤治療のために通院が続き、高額療養費制度の対象とならない細かい医療費が、積み重なっていくケースは少なくない。「実際に支払った医療費や交通費、また、ドラッグストアで購入した胃薬や風邪薬など『生計を一にする』家族の医療費が年間10万円を超えた場合、確定申告することで医療費控除を受けることができます。たとえば税率10%で25万円の支払いがあった場合、10万円を超えた分(25万円ー10万円)×10%で、1万5千円の還付金を受けられます」■会社を休まなければならないときは「傷病手当金」を申請しよう【仕事で困った】(5)治療のため長い間、会社を休まなければならないがん情報センターの患者調査によると、就労していた患者のうち、がんで休業・休職した割合は全体の54.2 %にのぼった。「病気で会社を休んだときに利用したいのは、『傷病手当金』。病気のために仕事を3日連続で休んだ場合、4日目以降には標準報酬日額の3分の2が、トータルで1年6カ月分まで支給される制度。協会けんぽや組合健保、会社などに申請して、手続きします。ただし、国保に加入する自営業者などは、利用できません」(6)治療のためやむなく仕事を辞めるはめに「がん患者の場合、治療後に復職できても、思うような仕事をできず、退職してしまう人もいます」がん情報センター調査でも、がんによって退職・廃業した割合は19.8%。5人に1人が仕事を失ったと回答している。「仕事を辞めたときにもらえる雇用保険の基本手当の受給はハローワークで申請しますが、退職前の2年間で、12カ月以上の被保険期間が必要です。たとえば給与月額が30万円で45歳以上60歳未満の場合、基本手当は月額約18万円で、所定日数(90〜360日)受け取れます。しかし、傷病手当金と同時に受給することはできません。受給期間を4年延長することができるので、延長手続きをしておけば、傷病手当金終了後に受給できます」ただし「労働の意思および能力があること」が大前提で、がんの治療中で働けない人は対象外だ。■自治体での検査でがんを早期に発見することが、いちばんお金がかからないこと【日常生活で困った】(7)抗がん剤で頭髪が抜けてしまいウイッグが必要に乳房切除や、抗がん剤治療による脱毛など、女性にとっては精神的負担が大きい。「脱毛を経験する人は全体の約20%。ウイッグの使用期間は数カ月〜2年で、購入金額の中央値は3万8千円という調査があります」“医療用ウイッグ”であっても、保険対象外であるため全額自己負担となる。「しかし、ウイッグや、胸部補正具などに、1万〜3万円の自治体の助成が出るところが、22年4月末時点で307カ所(17.9%)あり、増加傾向にあります。自治体窓口等で相談してみましょう」(8)サプリなど医療費以外にもお金がかかってしまうニッセンライフとNPO法人がん患者団体支援機構のアンケート調査によると、「がん治療費以外の年間費用」で、全体の24%を占め、もっとも多かった回答が「20万円以上から50万円未満」だった。「差額ベッド代(個室利用で平均で8千300円ほど)や病院食、サプリやがん関連書籍など、治療費以外の出費も多い。抗がん剤治療の帰りにはタクシーに乗ったり、食事の用意ができず総菜を買うこともあるでしょう。がんの1年目は、50万〜100万円ほど、自由に使える貯蓄があれば安心ですが、余裕がなければ、がんと診断されると100万円など、一時金が支給される民間のがん保険なども、考慮することも重要です」【がんになる前にがんを早期に発見したいがどうすればいいか】→何より大事なのは、がんを早期に発見すること。「自治体のがん検診は安価なので、ぜひ、利用したいです」たしかに、乳がん検診のためのマンモグラフィーは、自費では5千円〜1万円ほどだが、自治体のがん検診を利用すれば、500円〜1千円で受けられる。いざというときに治療に専念できるよう、お金の不安を軽くしておこう。
2023年09月28日定期的に子宮頸がんの検診を受けている方も少なくないでしょう。子宮頸がん検診では、がんの早期発見はもちろんですが、中には他の婦人科系の疾患が見つかる方もいるようです。そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。Kさんの場合……子宮筋腫で手術を受けました。子宮頸がんの検診に行った際に子宮筋腫が見つかり、そこから大きな病院へ行くことになりました。検診に行った日も不正出血がありましたが、生理が終わってすぐだったので不正出血かどうかもよくわからないままの検診でした。そのため、子宮筋腫があると聞いたときは驚きました。どんな治療を受けましたか?職場の近くに比較的新しい病院があったので、そこで受診しました。1週間程度の入院になるということだったので、新しい病院であれば設備がしっかりしているだろうと思い、その病院を選択しました。治療に関しては、筋腫を小さくする薬を半年間服用。その薬は6ヶ月間しか飲めないという決まりがあったため、半年間の服用後に手術となりました。世の女性陣へ伝えたいことは?振り返ると「あれ?いつもと違う」と思うような症状がありました。しかし、ネットで同じような症状を検索した結果、自分が安心する情報だけを鵜呑みにし病院を遠ざけていました。今回も子宮頸がん検診のお知らせと不正出血のタイミングが合わなければ行かなかったかもしれません。少しでも「何かおかしい」と思う点があったら婦人科で受診してください。婦人科受診というのは抵抗があるのはわかりますが、それ以上に得られる安心感は大きいです。今ではSNSなどで実際に婦人科で受診した動画をあげている方もいて、不安を拭える情報があるので、それを参考にしてみてください。(40歳/主婦)この記事に読者は『初期の自覚症状で気づきやすい病気と、無症状のままひそかに進行していく病気があると思いました。いずれにしても定期健診や異変を感じたら早めに受診に行く事だ大事だなと改めて感じました。』『私も子宮頸がん検診で筋腫が見つかりました。振り返れば自覚症状を見逃していると感じ、日常生活に支障がないと婦人系の病気に繋がらない怖さを感じました。気づくきっかけを逃してはいけないと感じました。』『ネットで検索しても自分が思うような結果しかピックアップしないので、本当に安心したいなら受診するべきだと思った。』など、さまざまな声が寄せられました。違和感があったら……子宮頸がんの検診に行ったら子宮筋腫が見つかりました。皆さんも定期的な婦人科検診を心がけて、早期発見につなげてください。今回は「婦人科系疾患に気づいたきっかけの話」をお届けしました。※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修医:新見正則医院院長、新見正則1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)。下記も好評発売中。「しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」(MOREDOOR編集部)
2023年09月09日ブラジルの理髪店で撮影された動画に反響が上がっています。自身のInstagramに動画を投稿したのは、理容師のギドさん。この日、彼が担当したお客さんはクラウディアさんという女性です。クラウディアさんはがんの治療をしているため、髪を剃ることにしました。がん治療における化学療法は副作用で一時的に脱毛することがあります。特に女性にとっては、髪の毛が抜けることはとてもつらいものでしょう。笑顔でクラウディアさんに話しかけながら、慣れた手つきで彼女の髪を剃っていくギドさん。鏡を見つめるクラウディアさんは悲しそうな表情をしています。すると次の瞬間、彼女の表情が変わりました。その理由は…こちらをご覧ください。※動画はInstagram上で再生できます。 この投稿をInstagramで見る GUIDO(@guido.magalhaes)がシェアした投稿 クラウディアさんの髪を剃っている途中で、突然自分の髪を剃り始めたギドさん。驚いた表情のクラウディアさんに対して、ギドさんは満面の笑みであっという間に丸刈りになってしまいました。その様子を見ていた、スタッフと思われる男性がギドさんに何か話しかけると、ギドさんは彼の髪も剃り始めます。さらに隣のお客さんを担当していた理容師の男性も帽子を取って近付いて来て、ギドさんは彼の髪も剃りました。実はクラウディアさんはギドさんの母親なのです。ギドさんは病と闘う母親に「あなたは1人じゃないよ」と伝えたかったのでしょう。そして彼の同僚たちも、そんなギドさんとクラウディアさんへの連帯を示しました。この動画は420万件を超える『いいね』が集まり、見た人の心を揺さぶったようです。・これは本当に心が温かくなる動画です。これが魂のつながりというのでしょう。・この動画を見て泣かずにはいられない。・言葉にならない。これこそが真の愛と友情だ。 この投稿をInstagramで見る GUIDO(@guido.magalhaes)がシェアした投稿 理髪店に勤めているギドさんたちは、ヘアスタイルにはこだわりがあるのではないでしょうか。それでも彼らは、クラウディアさんと同じ髪型にして、彼女を精神的にサポートしたかったのですね。ギドさんたちの優しさは、クラウディアさんにとって、きっと大きな心の支えになったことでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年06月26日株式会社デトックス(本社:東京都千代田区平河町 代表取締役:北原 健)は、「グローバル時代のがん治療への向き合い方」と題して、がんと闘う患者様やご家族に向けたセミナーを開催いたします。トップ画像日時 : 2023年6月25日(日) 14:00~16:00場所 : Zoom配信参加費: 1,000円申込 : ■グローバル時代のがん治療への向き合い方~専門医による情報提供イベントセミナー~がん治療においては、まずは国内の健康保険医療を受診し、手術・抗がん剤・放射線の三大治療をご検討ください。三大治療は大病院にて行われますが、そこで行われないのがCTC循環腫瘍細胞検査(以下 CTC検査)と対処で、本セミナーはこれに注目します。■セミナー概要本セミナーではCTC検査の説明や抗がん剤投与への不安のお悩み解決、CTC検査のメリットを紹介します。※なお、患者様それぞれの具体的な症例、クリニックでの治療に関する質問にはお答えできません。■こんな人にオススメ・がんと診断されてしまった・これから抗がん剤治療を始めるにあたり不安が大きい・今行っている抗がん剤治療が自分に効果があるのか不安・家族が抗がん剤治療中・ご友人など身近な方ががん闘病中■CTC循環腫瘍細胞とは?循環腫瘍細胞(Circulating Tumor Cell, CTC)は、がんの身体の元の場所から離れて血液やリンパ液中に漂っているがん細胞を指します。通常、がんは元の発症部位から血液やリンパ液中を移動し、新たな部位に到達、転移する可能性があります。米国では、がんによる死亡の95%は転移と再発による事象で、このリスクの大きさを物語っています。■CTC循環腫瘍細胞検査を行うメリット1. 早期のがん検出:CTC検査はがんの早期検出に役立ちます。2. 予後の予測:CTC検査は、がんの予後を予測するための情報を提供します。3. 抗がん剤効果の判別:患者様個人個人のがんに対し、ラボにおける実施検査でどの抗がん剤、新しい分子標的製剤がその個別のがんに効果を出しているかがわかり、抗がん剤治療への不安感の払拭に役立ちます。4. 治療効果のモニタリング:CTC検査は、検出されるCTCの数などにより、リアルタイムでがん治療の効果をモニタリングできます。5. 個別化された治療戦略の選択:CTC検査によって得られる情報は、患者様のがん細胞の特性や遺伝子変異のプロファイルに基づいて、特定の治療法や治療のターゲット目標と優先順位を選択する判断材料になります。これにより、より効果的な治療を受けることができます。6. 天然成分などの効果の判別:抗がん剤以外にも、様々な天然成分も個別のがんへの効能の程度が判明し、体質改善への迷いをなくします。■セミナー監修・喜多村 邦弘(きたむら くにひろ)/喜多村クリニック 院長外科医としてがん治療に携わる。現代のがん標準治療にとらわれない、お一人おひとりに合った副作用が少なく、元気に生活できるがん治療法を提案。がん患者の夢を応援するがん治療メソッドを実践、がん患者を元気にすることを使命とし治療している。喜多村 邦弘医師川崎医科大学卒医学博士日本外科学会認定登録医日本医師会認定産業医・前田 裕輔(まえだ ゆうすけ)/グランプロクリニック銀座 院長老化治療やがん治療を専門とする内科医であり、国内外から最新の医療を厳選して、一人一人の目的や状態に合わせた医療を提供している。豊富な選択肢から、最善の決断ができる医療を心掛け、日々の診療や事業に務めている。前田 裕輔医師関西医科大学卒日本内科学会認定内科医日本抗加齢医学会認定専門医グランプロクリニック銀座 院長医療法人前田医院 副院長■司会、進行 講師・株式会社デトックス 代表取締役 北原 健日本オーソモレキュラー医学会 理事臨床CTC研究会事務局国際個別化医療学会認知症分科会事務局海外医療を愉しむ会 会長■会社概要名称 : 株式会社デトックス所在地 : 〒102-0093 東京都千代田区平河町1-6-15 USビル 301URL : 代表取締役: 北原 健事業内容 : ・日本国内にない海外特殊検査の導入、治療方法の情報提供・医療における世界の事情の調査と比較主に米国、欧州ドイツにおけるがん治療、神経系疾患関連、遺伝子、代謝関連における情報の収集と調査。世界の自由診療クリニックにおいて導入される検査、製剤、治療用サプリメント等の紹介に携わる。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年06月19日株式会社デトックス(本社:東京都千代田区平河町、代表取締役社長:北原 健)は、「グローバル時代のがん治療への向き合い方」と題して、がんと闘う患者様やご家族に向けたセミナーを開催いたします。トップ画像■セミナー概要日時 : 2023年6月25日(日) 14:00~16:00場所 : Zoom配信参加費: 1,000円申込 : ■グローバル時代のがん治療への向き合い方専門医による情報提供イベントセミナー【ポイント1】抗がん剤治療への不安をなくし、効果の判定に役立つ検査をご紹介抗がん剤は体内に投与後、ヒトの肝臓により代謝活性化されないと効果がでません。また、代謝する遺伝的個性により早く代謝しすぎると薬剤効果がでる前に排出され、逆に代謝遺伝子が弱いといつまでも薬剤が残り副作用などに影響します。効果判定に役立つ海外検査を受けることで、それぞれのがん細胞に対しどの抗がん剤が効果をだし、代謝機能にも合致するかわかったうえで抗がん剤治療を受けられるメリットがあります。これが海外で行われるCTC検査です。【ポイント2】腫瘍が切除できたからといってがんが消滅したわけではありません!腫瘍とがんは別物で、「腫瘍」とはがんが作った腫れものです。一方、「がん」とは変異した自身の細胞で、がんを生み出す幹細胞とがん開始細胞があり、転移と再発を引き起こす元凶になっています。がんの遺伝子にスイッチが入ったとき、転移と再発がはじまります。要因となるがん開始細胞の有無や悪性度、転移、再発能力まで手をのばして検証することが、根本的な治療につながるメリットです。このがん開始細胞が幹細胞の要素をもったCTC循環腫瘍細胞となり、CTC検査をおこなうことによってがんの姿が明確に判明し、治療対処が検討できるようになります。このCTC検査により、ポイント1とポイント2の検査と治療内容がカバーできます。■セミナー監修【喜多村 邦弘(きたむら くにひろ)】喜多村クリニック 院長喜多村先生外科医としてがん治療に携わる。最近注目されている循環腫瘍細胞CTC検査により、腫瘍微小環境の側面から悪性腫瘍の特徴を把握し、お一人おひとりに合ったがん治療法を提案している。【前田 裕輔(まえだ ゆうすけ)】グランプロクリニック銀座 院長前田先生老化治療やがん治療を専門とする内科医であり、国内外から最新の医療を厳選して個別化医療を提供している。豊富な選択肢から、最善の決断ができる医療を心掛け、日々の診療や事業に務めている。■司会、進行、講師臨床CTC研究会事務局 北原 健■会社概要名称 : 株式会社デトックス所在地 : 〒102-0093 東京都千代田区平河町1-6-15 USビル 301URL : 代表者 : 北原 健事業内容: 日本国内にない海外特殊検査の導入、治療方法の情報提供 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年06月06日女性の中には定期的に子宮頸がんの検診を受けている方もいるでしょう。子宮頸がん検診では、がんの早期発見はもちろんですが、中には他の婦人科系の疾患が見つかる方もいるようです。そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。新見正則医院院長。1985年慶應義塾大学医学部卒業。98年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)に輝きました。新見正則の生き方論は以下の最新刊も参考にしてください。「しあわせの見つけ方予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」Kさんの場合……子宮筋腫で手術を受けました。子宮頸がんの検診に行った際に子宮筋腫が見つかり、そこから大きな病院へ行くことになりました。検診に行った日も不正出血がありましたが、生理が終わってすぐだったので不正出血かどうかもよくわからないままの検診でした。そのため、子宮筋腫があると聞いたときは驚きました。どんな治療を受けましたか?職場の近くに比較的新しい病院があったので、そこで受診しました。1週間程度の入院になるということだったので、新しい病院であれば設備がしっかりしているだろうと思い、その病院を選択しました。治療に関しては、筋腫を小さくする薬を半年間服用。その薬は6ヶ月間しか飲めないという決まりがあったため、半年間の服用後に手術となりました。世の女性陣へ伝えたいことは?振り返ると「あれ?いつもと違う」と思うような症状がありました。しかし、ネットで同じような症状を検索した結果、自分が安心する情報だけを鵜呑みにし病院を遠ざけていました。今回も子宮頸がん検診のお知らせと不正出血のタイミングが合わなければ行かなかったかもしれません。少しでも「何かおかしい」と思う点があったら婦人科で受診してください。婦人科受診というのは抵抗があるのはわかりますが、それ以上に得られる安心感は大きいです。今ではSNSなどで実際に婦人科で受診した動画をあげている方もいて、不安を拭える情報があるので、それを参考にしてみてください。(40歳/主婦)少しでも違和感があったら婦人科へ子宮頸がんの検診に行ったら子宮筋腫が見つかったというKさん。偶然、子宮筋腫が見つかり本当によかったですが、定期的な検診が大切なことがわかりますよね。皆さんも定期的な婦人科検診を心がけて、早期発見につなげてください。今回は「婦人科系疾患に気づいたきっかけの話」をお届けしました。※監修医:新見正則医院院長、新見正則※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年06月06日日本人男性のがんの部位別罹患数が最も多い、前立腺がん。特に50代から急激な増加がみられ、高齢化の進む日本において患者数は年々増加傾向にあるといいます。女性にとっても、大切な家族のことを考えると他人事ではありません。そんな前立腺がんの治療の現状と課題に関するプレスセミナーを、バイエル薬品株式会社が開催。最前線で活躍する東邦大学医療センター佐倉病院 副院長・泌尿器科教授 鈴木啓悦先生が登壇しました。病期に合わせて様々な治療法が行われる前立腺がん前立腺は男性の排尿機能に関わる部位で、がんが発症するとQOLの低下を招いてしまうといいます。前立腺がんは男性の部位別がん罹患率第1位ですが、ステージ3までに見つかれば3年生存率はほぼ100%で、比較的亡くなる患者さんが少ないがんです。しかしステージ4になると、生存率は7割程度に落ちてしまいますので軽視はできません。進行は比較的ゆっくりで、今は手術、薬物療法、放射線療法など、病期に合わせて様々な治療法が行われているそうです。転移性前立腺がんに対する新規ホルモン療法薬の開発が進む前立腺がんは男性ホルモンが進行に関わっており、注射や飲み薬で治療を行いますが、転移した場合は基本的にホルモン療法で男性ホルモンを抑える治療を行うそう。しかしホルモン療法を続けていくと、治療効果が徐々に薄れていき、効果が出なくなってしまう「去勢抵抗性前立腺がん」に進行する場合があるそうです。こうしたことからより強いホルモン療法薬の開発が進み、男性ホルモンを強く抑制する新規ホルモン療法薬が誕生。副作用が少なく、他の薬を飲んでいても相互作用が非常に少ない特徴があるニュベクオなど様々な薬が登場してきています。生存期間延長に貢献する新たな治療法と今後の課題日本人では、転移量が少ない前立腺がんは約4年で去勢抵抗性へ進展し、約8年で死亡。転移量が多い場合は約1. 5年で去勢抵抗性へ、約4. 5年で死亡に至ってしまうというデータがあるそうです。また、一旦去勢抵抗性になると排尿障害など生活に支障を感じる場合が多いのだとか。このことから、いかに去勢抵抗性になるまでの期間を延ばし、転移性前立腺がんの初回治療を強化するかが、今の課題の一つになっているそうです。現在では従来は転移が進んだ患者さんに使用していたタキサン系抗がん剤を、転移初期の初回治療に使用することが可能に。副作用が軽く、治療の初めから使ったほうが、生存期間が延長したという結果が出ているそう。さらに通常の治療で用いるアンドロゲン除去と抗がん剤、新規ホルモン薬の3つを使用したトリプル療法という治療法も出てきており、相対的な死亡リスクの軽減や、副作用の少なさなど、転移性前立腺がんの治療選択肢として、生存期間延長が期待できるそうです。他のがんに比べ比較的予後も良いといわれる前立腺がんですが、早期に発見し、病期に合わせた適切な治療を行っていくことが重要なようです。大切なパートナーのためにも、情報にアンテナを張っておくことが必要ではないでしょうか。
2023年05月09日世界卵巣がんデーの5月8日、2007年に卵巣がんで母親を亡くしたアンジェリーナ・ジョリーが、インスタグラムで「健康を守るための時間を取ってください」と女性たちに呼びかけた。若い頃の母と幼い自分の2ショットを掲載し、「明日(5月9日)は、母の73歳の誕生日です。乳がんと卵巣がんで長く闘病した母が亡くなってから、15年が経ちます」との出だしで長文をつづったアンジェリーナ。「私は(乳がんと卵巣がんに罹患する)可能性を低くするための予防的手術を受けていますが、検診も受け続けています」と検診の重要性に触れた。アンジェリーナは予防的手術を受けた理由について、「子どもたちが大人になるのを見届け、孫に会える確率を高めるために選択した」と2019年に「タイム」誌に寄稿したエッセイで明かしていた。「私と同じように、愛する人を失った人たちに愛を送ります。今この瞬間も自分の命のために闘っている人たち、愛する人の命のために闘っている人たちにはパワーを送ります」と力強いメッセージを送った。そして、世界の女性たち、とりわけがんの家族歴がある人たちに向けて、「自分自身の健康に気を配る時間を取ってください。マンモグラフィー、血液検査、超音波検査に行ってください。#世界卵巣がんデー」と呼びかけた。(賀来比呂美)
2023年05月09日2023年4月24日、ロックバンド『The Birthday』がウェブサイトやSNSを更新。同バンドでボーカルとギターを担当するチバユウスケさんが、病気の治療のため休養することを発表しました。『The Birthday』として、フェスイベント『ARABAKI ROCK FEST.23』をはじめ、さまざまな催しへの参加を控えていた、チバさん。しかし、食道がんを患っていることが発覚し、当面の間、休養を余儀なくされたといいます。いつもThe Birthdayへの応援ありがとうございます。このたびチバユウスケが食道がんと診断され、治療に専念すべく当面の間休養させていただくことをお知らせいたします。これに伴い、今週末出演予定でした『ARABAKI ROCK FEST.23』以降、現在発表されておりますThe Birthday出演予定のフェスティバル、イベントLIVEの出演を全公演見合させていただき、6月開催予定でしたThe Birthday 『FxxK Forever Quattro×Quattro Tour’23』は中止とさせていただきます。また『ARABAKI ROCK FEST.23』、『OTODAMA’23〜音泉魂〜』、『さよなら中野サンプラザ音楽祭』におかれましては開催直前の急なお知らせとなりましたことをお詫び申し上げます。チケット払い戻し等は各イベント、フェスティバル主催者のルールに準じますのでオフィシャルサイト等にてご確認のほど宜しくお願い致します。『FxxK Forever Quattro×Quattro Tour’23』のチケット払い戻しに関しましては準備が出来次第ご案内させていただきます。ご来場予定でした皆様、共演予定でした出演者の皆様、関係者の皆様にはご迷惑、ご心配をおかけしますことをあらためてお詫び申し上げます。新たなるアナウンスが出来る日までどうか見守っていただけますと幸いです。The Birthdayーより引用チバさんの休養を受け、同バンドは今後予定されているフェスへの参加を控えるほか、同年6月に開催予定だったツアー『FxxK Forever Quattro×Quattro Tour’23』を中止に。スタッフは、チケットの払い戻し対応を進めており、詳細については今後発表されるとのことです。突然の出演見合わせとツアー中止を謝罪した、同バンド。しかし、ライブよりもアーティストの命が大切なのは、いうまでもありません。今回の告知を受け、多くのファンがチバさんの体調を心配し、「ずっと待っています!」「無理はしないでください」といった温かい声をかけています。2022年12月に公開された、ヒット映画『THE FIRST SLAM DUNK』でオープニング主題歌を担当したこともあり、注目を集めている『The Birthday』。無事にチバさんが復帰し、また素晴らしいパフォーマンスを見せてくれることを、多くの人が祈っていることでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年04月24日日本人の2人に1人がなるがん。死亡率は下がってきているものの、実は「死にやすい県」と「死ににくい県」があるという。がんで死なないためにはどうすればいいのか、それぞれの県の傾向から分析してみた。3月28日に政府が閣議決定した国のがん対策の指針となる「第4期がん対策推進基本計画」。そこには、「予防」「医療」とともに重要課題として「がんとの共生」が盛り込まれている。日本人の2人に1人がかかるがんだが、共に生きる時代が近づいているようだ。国立がん研究センターの松田智大がん対策研究所部長が語る。「’21年の男女合わせた75歳未満のがん死亡率は10万人あたり67・4人。’11年では83・1人ですから15以上も減少しています。胃がんや肝臓がんの患者数が激減していること、さらには体への負担が少ない内視鏡手術の増加、新しい薬が出たことが好影響。さらにほかの病気がなく基礎体力のある元気な中高年、高齢者が増えたことも、がんの死亡率を下げた要因です」だからといって、“がんで死なない”と油断はできない。「がんの死亡率は低下してきてはいますが、依然として各都道府県の間で顕著な差があるのです」■がんが見つかっても受診しない青森県まずは、〈全部位〉死亡率(女性)の都道府県ランキングを見てほしい。がんで女性がもっとも“死なない県”である滋賀県や徳島県と、がんでもっとも“死ぬ県”である青森県では死亡率に20以上の開きがあるのだ。なぜ滋賀県はがんで死ににくいのか。「滋賀県の女性は喫煙率が全国で2番目に低く、1日の塩分摂取率でもトップレベルの低さ。がんの罹患率自体も全国で2番目に低いこともあって全体の死亡率が抑えられているのでしょう。また、がん検診の受診率は全国平均レベルですが、検診で異常を指摘された場合に精密検査を受けている人が多い可能性があります」(松田先生)滋賀県では名物のふなずしをはじめ漬け物など発酵食品が食卓に並ぶという。発酵食品が腸内環境を整えることで、がん細胞を退治する免疫作用が高まっているのかもしれない。また、滋賀に次いで女性ががんで死ににくい徳島県だが、じつは日々の健康度が高いとはいえないという。県の担当者が語る。「甘辛い味つけを好んで、移動手段を車に頼っている徳島県民は、もともと糖尿病死亡率が全国的にも高い県です」にもかかわらず、がんでは死ににくい理由は?担当者が続ける。「徳島県は病院数が人口あたりで全国平均よりも多く、近所にかかりつけ医がいるのが当たり前。気軽に相談でき、必要に応じて拠点病院などにつなげてくれることが関係しているかもしれません」一方、女性ががんでもっとも亡くなりやすい県となったのは青森県。全部位の合計だけでなく、大腸がん、胃がん、乳がんでももっとも悪かった。青森市の主婦、鈴木貴子さん(52歳・仮名)が語る。「嫁いだ先は、家族みんなが焼き魚にしょうゆをドボドボかけてから食べる家。生野菜を取ってもらおうとサラダを作ったときに“ワはベコでね(私は牛じゃない)”と言っていた義母は、がん検診を勧めても『雪が降っているから行きたくない』と。病院に行ったとしても“お医者様”と必要以上にあがめて、ちょっとした不調も隠してしまう。大腸がんが見つかったときはすでに手遅れでした」青森県民は“病院が苦手”な人が多いことも死亡率を高めている可能性がある。松田先生が語る。「喫煙率や肥満率も高く、食塩摂取量も多い青森県ですが、がん検診の受診率は全国平均以上の数値で、がん専門医療機関へのアクセスも他県と比べて悪い状況ではありません。ただ、県民の自己評価では“病院嫌い”が多いようで、がん発見後もなかなか通院しないことが死亡率を高めている可能性があります」■乳がんの死亡率が高い奈良県このような死亡率の差は部位別にも存在する。女性の死亡者数がもっとも多く、生活習慣が深く関わっている大腸がん。もっとも死亡率の高い青森県にくらべ死亡率が半分以下だったのが高知県だ。「高知は飲酒量の多いイメージがありますが、実は女性の飲酒量は全国平均よりも低く、生活習慣病も少ないです。芯が強くしっかりした高知の女性は“はちきん”と呼ばれ、共働きが多く家を守る意識も高い。早期に発見して治療すれば生存率の高い大腸がんに対しても、毅然と“はちきん”精神で前向きに臨んでいるのでは」(高知県がん担当者)喫煙がリスクを高める肺がんで死亡率がもっとも高かったのは北海道。道の担当者が語る。「北海道では女性の喫煙率が14.8%で、肺がんの罹患率と合わせて全国ワースト1位。広大で自由な風土の中で、女性の行動も自由な傾向にあるため喫煙率が高いとも言われていますが……。受動喫煙対策とともに、女性の禁煙支援やたばこの健康影響など啓発に取り組んでいきます」また、2年に1度のがん検診が推奨されている乳がんの死亡率が低い鳥取県。しかし、’19年の乳がん罹患率は全国ワースト8位だ。「鳥取県の女性の乳がんの検診受診率は’19年で43.7%と全国平均よりも少し低いのですが、検診結果で、精密検査となった際の受診率が94〜95%と、全国平均(85.1%)よりも高いのが特徴。診断されるのが怖いからと放置することなく、詳しい検査をして積極的に治療に当たっていることが死亡率の減少につながったのではないでしょうか」(県担当者)一方、乳がんの罹患率では鳥取県よりも低かった奈良県が死亡率ではワースト2位になっているのはなぜだろう。「死亡率が高い要因にはたどり着けていませんが、奈良県は共働き世帯の割合が低く、全国でもっとも専業主婦が多い。企業のがん検診を受けていないことが影響しているのかもしれません」(県担当者)これらの都道府県の差から見えてくるのは、健康的な生活にくわえて、がん検診に行き、精密検査となったら早めに受診すること、そして万が一にもがんが見つかった場合はきちんと通院することが、がんによる死亡率を下げるのにつながるということだ。最後に松田先生が語る。「がんの死亡率を下げるには、がんを早期に発見して、迅速かつ適正な治療へとつながる仕組みが重要。ランキングを見て一喜一憂するのではなく、がんで亡くなりやすい地域とそうでない地域を比べて、がん予防のヒントを見つけることが大切なのです」
2023年04月07日大腸がんによる死亡者数が増え続けている。日本では女性の6人に1人ががんで亡くなっているが、なかでも大腸がんはもっとも多く、2021年には2万4千338人(男性は2万8千80人)が命を落としている。「今から50年ほど前までは、大腸がんの手術があると、医師たちは『珍しいね』と言っていたほど。1963年の統計によると、大腸がんで亡くなった女性は2千953人ですから、60年間でおよそ10倍に膨れ上がりました」とは、国立がん研究センター中央病院大腸外科の金光幸秀先生。女性の部位別がん罹患数でも大腸がんは乳がんに次いで2位。2019年に大腸がんと診断された女性は6万7千753人(男性は8万7千872人)にのぼる。1975年の推定患者数は8千867人だから、こちらも半世紀あまりで7倍以上に……。「先進国で日本だけが罹患率、死亡率が高くなっています。たとえばアメリカでは、1970年代から国をあげてがん撲滅に乗り出し、大腸がんは1990年代から患者数・死亡者数ともに減少を続けています。とくに死亡率低下に寄与したのは内視鏡を含めた大腸のスクリーニング検診が受けやすくなったこと。50~75歳の人は無料で大腸がん検診を受けられるようになり、70%近くが受診しています」(金光先生、以下同)大腸がんの死亡者数を減らすためにも大腸がん検診(便中の血液の有無を調べる便潜血検査や内視鏡による精密検査)の受診率を上げていくことが大切だ。「大腸がんは、早期に発見することができれば、内視鏡や外科治療(手術)による切除で、ほとんど治癒が可能な病気。進行したがんが治ることも珍しくありません」ところが、日本人の大腸がん検診の受診率は、40~69歳の女性で40.9%(男性47.8%)にとどまっている。さらに新型コロナウイルスの感染禍で受診者数も激減し、コロナ前(2019年)と比べると、2020年は23.3%、2021年も9%少なくなっている。「大腸がんは進行度によって0期からIV期に分類されます。がんが大腸壁の粘膜層にとどまる0期の5年生存率は97.6%ですが、II期、III期と進行するにつれて、生存率は低下していきます。国内では年間約15万5千人が大腸がんと診断されますが、その2割弱が、肺や肝臓に転移し、もっとも進行した状態のIV期(5年生存率20.2%)。コロナ禍による大腸がん検診の受診控えで、早期発見ができないケースのさらなる増加が危惧されます」■初期の大腸がんには自覚症状がない!手遅れになって死なないためにも、大腸がんという病気を正しく理解することが重要だ。「大腸内壁の粘膜にできる悪性腫瘍である大腸がんは、発生した部位別に直腸がんと結腸がんに分けられます。日本人では肛門に近い直腸とS状結腸にできるがんが6割ほどですが、女性の場合は、盲腸から横行結腸にかけても、がんができやすい傾向があります。また近年は、直腸がんより結腸がんが徐々に増えています」そんな大腸がんの発生パターンには2種類あるという。「1つは大腸の粘膜にできたポリープが発がん刺激を受けた結果、悪性化してがんに変わってしまうパターン(ポリープ型)。ポリープは胃や鼻、子宮など粘膜のある場所ならどこにでもでき、それ自体は良性です。しかし大腸でできるポリープには腺腫というがんに変わるものがあるのです。もう1つは正常な粘膜に突然、がんが発生するパターン(デノボ型)。初期は平面のため、ポリープと比べて見つかりづらいうえ、進行も速いのが特徴です」ポリープから発生する大腸がんが多いそうだが、いずれにしても粘膜の表面に発生したがんは増殖を続けていく。「そのままにしていると、次第に大腸の壁の奥に入り込んでいく『浸潤』が起こります。大腸壁の筋層(固有筋層)より深く広がったものを進行がんといい、周辺のリンパ節や、肝臓、肺などほかの臓器に転移したりします。とはいえ、大腸がんは進行速度が遅いのが特徴。1cmの大きさになるまで8年かかるといわれ、“比較的、性質のよいがん”とされています」ただし、初期の大腸がんは自覚症状がないため、注意が必要。「進行すると大腸の粘膜表面に潰瘍ができて出血し、貧血が続いたり、便に血液が付着したりします。また、がんで腸管が狭くなり、便が細くなったり、通りが悪くなることも。これらの症状が出ている場合は、専門の医療機関で検査を受けてください」下血や血便が起こる痔と間違えて、大腸がんを見過ごしてしまうことも多いため、自己判断をせず検査を受けることが大切だ。「女性の場合、発症リスクが上がる40歳以降は毎年1回の便潜血検査を受け、陽性の場合は、必ず大腸内視鏡検査など精密検査を。大腸がんの2分の1から4分の3は、便潜血検査で発見できるとされています。また死亡率が高くなる50歳になったら、便潜血検査に加え、1度は精密検査を受けてください。とくに大腸内視鏡検査は、ポリープを見つけることができ、その場で切除治療も可能。これにより死亡率が下がるというデータも報告されています」■ 赤肉や加工肉の摂取で 発症リスクが上がる大腸がんが“比較的、性質のよいがん”であるとはいえ、かからないに越したことはない。どんな人がなりやすいのだろうか?「ハワイの日系移民を対象とした研究報告によると、彼らは日本人よりも大腸がんの罹患率が高く、欧米の白人とほぼ同じ結果でした。このことから、人種や遺伝的な要因より、食習慣による影響が大きいと考えられています」日本人に大腸がんが増えた理由の1つとしても、食生活の欧米化はいわれている。「大腸がんが少なかった時代、日本人の多くは、食物繊維を含む野菜や海藻、きのこ、穀類などが中心の食事をしていました。ところが豊かになるにつれ、食物繊維の取れる食事が減少し、肉類や脂肪の多いメニューが増えていったのです。動物性タンパク質や脂質は消化に時間がかかるため、大腸内での便の滞留時間が長くなります。これが腸内環境を悪化させ、大腸がんの増加につながっているのではないかといわれているのです。また、脂肪を分解するために、発がん促進作用のある二次胆汁酸が多く分泌され、大腸粘膜が傷つき、発がんが促進されるという説もあります」米がん研究協会では、赤肉(牛肉や豚肉)や、ハム、ベーコン、ソーセージなどの加工肉を食べすぎると「確実に大腸がんのリスクが上がる」と判定。赤肉は週500g以内、加工肉はできるだけ摂取を控えるよう勧告している。国立がん研究センター予防研究グループも、とりわけ女性は赤肉や加工肉で大腸がんのリスクが上がる可能性があると示している。「大腸がんになりやすくなる要因として、喫煙や過剰飲酒、運動不足、男性では肥満が挙げられます。また、大腸がんになった家族がいる人もリスクが高い傾向です。さらに大腸がんに限らず、がん自体が高齢になるとかかりやすい病気。老化の影響も大きいといえます」ほかに糖尿病や高血圧症といった生活習慣病、ストレスの多い生活などによっても、大腸がんのリスクは高まるようだ。食生活や生活習慣を見直して予防する、定期的な検診で早期発見するー。大腸がんで命を落とさないために、今日から心がけたい。
2023年03月15日