【ドラマニア】良い意味で裏切られた!? 夏クール「勝手にベスト3」
劇中の人物だけでなく、自ずと視聴者も惹きつけられていく絶対的な人柄。まさに、野島伸司さんが描く珠玉の純愛エンターテインメントと言えるでしょう。生け花のシーンは、映像美も素晴らしかったです。
第2位:息つく間のない攻防戦
“正義”の表裏をストレートに描いた「絶対零度」
誰かにとっての“正義”は、誰かにとっての“悪”――犯罪が発生する瞬間に立ち会う未然犯罪捜査チーム(通称・ミハン)は、止めどなく沸き起こる世の中の不条理に真っ向から立ち向かっていきます。語弊を恐れずに言うならば、毎話後味の悪さが斬新なドラマだったなぁと。個人情報を国家が管理し、SNSが爆発的に飛躍する現代において、決して遠い話ではない。身につまされるようなストーリーが非常に印象的でした。さらに、視聴者が本作を自分事として捉えていることの象徴として挙げられるのが、放送折り返しとなる第6話。
「ミハンメンバーの中に、法で裁けない犯罪者を成敗している人物がいる」と、犯人予想が大加速――Twitterのタイムラインが「絶対零度」で埋め尽くされる事態に。細かな伏線を丁寧に読み取り、物語の行く末を案じてヒートアップする視聴者の連帯感…まさにドラマの醍醐味を感じる瞬間です。