“天才がハマる”染谷将太、唯一無二の存在感が与える説得力『パラレルワールド・ラブストーリー』
抜群の画力、周囲を圧倒する歯に衣着せぬ物言い、既成概念にとらわれない発想でアニメ表現を革新していく人物、という設定からもまた天才の片鱗が伺える。さらに2020年の大河ドラマ「麒麟がくる」では、あの織田信長を演じるという。
子役としてデビューしてから、2012年に主演を務めた園子温監督の『ヒミズ』により、第68回ベネチア国際映画祭で日本人初の最優秀新人俳優賞を受賞するなど、その実力もさることながら、年齢以上に落ち着いて見え、アンニュイな外見から発せられる唯一無二の存在感が染谷さんの演じる“天才”に確かな説得力を与えている様子だ。
森義隆監督「次はもっともっと面倒くさくて大変な役を」
本作のメガホンをとった森義隆監督の前作『聖の青春』では、主演の松山ケンイチ演じる天才棋士・村山聖の弟弟子にあたる江川貢を演じていた染谷さん。森監督自身も「前作『聖の青春』ではプロ棋士になれない青年というマイルドな役をやってもらい、次はもっともっと面倒くさくて大変な役で彼を演出してみたいとも思っていたので出演が決まって『よし!』という感じでしたね」とコメント。前作では引き出せなかった染谷さんの一面を引き出せることへの期待を持ちつつ撮影に臨んでいたことを明かす。