『バースデー・ワンダーランド』脚本家、どんな時代でも愛される秘訣は“変わらないことを描く”
とくに映画の冒頭で、女子特有の友達とのギクシャクした関係を描いています。アカネはスマホを持っていますが、周りの環境が変わっても、女の子の悩みは普遍的だと思うので、そうした問題を意識しました」と続けた丸尾さん。アカネは友達付き合いで悩んでいるが、それはどんな時代でも悩み自体はあまり変わらないことであり、そんな普遍的な出来事を描くことで、いつの時代でも女性が共感できる物語となっているようだ。
そんな丸尾さんの脚本家としての原点は、藤子・F・不二雄作品だそう。「ドラえもん」で脚本家としてデビューし、「パーマン」「新オバケのQ太郎」などの脚本を担当。藤子先生とのエピソードをふり返り、「以前『パーマン』の集まりがあった時、帯なのでライターも20人くらいいたのですが、藤子先生が一番印象に残った作品として、私のオリジナルの作品名をあげて下さったのが、今でも密かな自信になっています」と明かしており、本作でも藤子イズムを体感している彼女だからこそ描くことのできる、感動の大冒険に期待が高まるばかり。
また今作の主人公アカネは、失くしてしまった大切な宝物を探す冒険に出る。丸尾さんがそんな本作に込めたメッセージのひとつは、“世界は広い”ということ。