“私のことだ!”30代女性のリアルを描いた異色のNetflixアニメ「トゥカ&バーティ」
のインタビューで話している。
トゥカもバーティも、リサ自身のパーソナリティをキャラクター化したもので、キャラクターを通して、リサ自身が日々生きる中で出会う“女性だからこその課題”を代弁しているとのこと。
決して作品を通して、何か課題を提起し教えようとするのではなく、課題を課題のまま表に出す素直な作風も、多くの女性たちの心を掴んでいるのではないか。答えを見つけるのは、いまをリアルに生きる視聴者。メインのキャラクターを鳥類に据えることで、同じ鳥でも様々な種類がいるように、同じ人間でも十人十色。いろいろな考えや価値観を持った人たちの中で、よりお互いが心地よく生きていくためには、まず課題を課題として捉えることが大事だとこのアニメを見ると感じる。
あえてコメディタッチで描くことで、深刻さを適度に排除し課題を冷静に捉えることができるし、周りの友人に気軽に話しやすくなることもコメディだからこその効能だと思う。
SNSが普及し、ストーリーの面白さだけでなく、その作品を「体験」し、「共感」し、だれかと「共有」したくなるかどうかがより重要になっている中で、SNSど真ん中世代である30代に寄り添ったリアルな作風は、いまの時代の最先端をとらえたいま見るべき作品のひとつではないかと感じる。