2020年2月12日 18:30
「チベットではよくあること」死者の魂と巡礼する理由とは…『巡礼の約束』監督語る
「最初は妻が主人公、次に夫が主人公になる。主人公が変わるというのは、普通に考えて、映画の作劇としてはリスクがあります。でも、今回はそのように撮りたいと思いました。夫婦という一つの存在として捉えれば、それは可能ではないかと。後半のために前半があります。夫がどんな人間かを後半で見せ、そこでチベット文化の奥深さも見せることができます。チベット文化というと抽象的に聞こえるかもしれませんが、チベットで個人を描く時、その行動、その決断は必ずチベット文化に影響されていると思うのです」と監督は語る。
映画初出演とは思えない存在感を発揮するノルウ役の少年スィチョクジャについては、「実は明るくてわんぱくな子で、決して映画の中のような無口な子ではないんですよ。
私が気に入ったのは、あの子の『目』です。実はキャスティングの際、1,000人ほどの小学生の写真をスタッフが撮ってきてくれたんですが、すべてを見ても気に入った子はいませんでした。そしてある日、自分で足を運んだ小学校の教室に彼がいたんです。一目で、この子がノルウだと思いました」と、大抜擢だったことを明かす。「私はよくヨンジョンジャさんにこんな冗談を言っていました。