ヘイトと闘い続ける黒人男性ダリル・L・ジェンキンスに注目『SKIN/スキン』特別映像
で知られるマイク・コルター。
実話を基にした本作だが、このジェンキンスも実在する人物。ヘイト・グループやそれに属する個人の情報を記録し公開することで匿名性を剥ぎ、その存在を世間に知らしめる活動を20年以上続けており、反ヘイトNGO「南部貧困法律センター(SPLC)」にも協力。現トランプ政権下でますます力を帯びているレイシズムに抗う活動を現在も積極的に行っている。
反人種差別デモの高まりに際し、トランプ大統領による「アメリカ合衆国はアンティファ(反ファシスト団体)をテロ組織に指定する」というツイートには、「なんの弁明も躊躇もなく言おう、私はアンティファだ(#IAmAntifa)」と応じたばかり。
劇中では更生を決意するブライオンだったが、レイシズム団体から脱することは、そう簡単ではない。執拗に脅され、時にはジュリーの子どもたちも銃撃に巻き込まれる。そんな状況の中で、ブライオンが公衆電話から助けを求めた先が本来、反目するはずの男、ジェンキンスだった。
果たして、ブライオンはジェンキンスの力を借りてどのような人間に変わっていくのか要注目。
先日、緊急配信され大きな反響を呼んだ『SKIN 短編』では、レイシズムの終わることのない暴力の連鎖を描いていたが、本作では、更生しようとする差別主義者を社会は赦すことができるのか、という負の連鎖を止めるための切実な問いが投げかけられている。