【レビュー】『007』『キングスマン』好きはたまらない!? いまこそ家族で観たい『スパイ in デンジャー』
ウィルといえば、実写版『アラジン』でも持ち前の軽妙なトークとウィットに富んだユーモアでジーニーに新たな魅力を加え、同作の大ヒットにひと役買ったが、今作では“ハトになっても”その魅力が全開。アニメーションの声を担当するのは、2004年のドリームワークス製作『シャーク・テイル』以来、約15年ぶりとはいえ、キャラクター設定やストーリーなど企画段階から関わっていただけある。
まるでウィルの分身のようなキャラクター:ランスがジェームズ・ボンドやイーサン・ハントさながらにカッコいいエージェントとして、しかも“アガる”ラップミュージックにノって活躍するのだから楽しくないわけがない。また、日本びいきのウィルだけに、冒頭を飾るミッションも“岩手県”のとある怪しい五重塔からスタート、「こんにちは」と日本語の挨拶も飛び出し、ヤクザのキムラ(マシ・オカ)と対決する。
一方、そのエリートスパイを、あろうことかハトの姿に変えてしまう珍薬を開発するウォルター役は、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のピーター・パーカー/スパイダーマンとしてお馴染みのトム。ヒーローにして天才科学者トニー・スターク/アイアンマンを師と仰ぐピーター同様、今作でもずば抜けた発想力と頭脳を持つものの、周囲からは“変人”と呼ばれてしまうキャラ。