チャン・ツィイーの素顔明かす 女版“レクター”の『ホースメン』監督インタビュー
(Photo:cinemacafe.net)
密室での緊迫の取調べシーン。卓越した推理力で迫る刑事(デニス・クエイド)を、妖艶な美貌と突き刺すような眼光でもって翻弄していくチャン・ツィイーの演技は観るものを圧倒していく。
「彼女に関しては、いいことしか言えないよ(笑)。彼女ほどカメラの前で存在感を出せる女優と、僕はいままで一緒に仕事をしたことがなかった。
彼女は撮影のためにニューヨークに引っ越してきて家族とアメリカに住み、最初はそれほどでもなかった英語が最終的にきちんと話せるようになった。彼女ほど熱意を持って現場に来てくれる俳優も初めてだったよ」。
「セットに入るとキャラクターに入り込み、まったく別人のように変わったよ」。そう感心する監督だが、ではベールを脱いだツィイーの素顔とは?
「セットから離れれば、本当にまた別人に戻るのさ。僕らはカナダで撮影していて、家族のように過ごしていたけど、彼女はパーティが大好きで、楽しむことが好きな女の子だった。(役柄の)クリスティンとは全く違う女性だよ(笑)」。
そんな彼女の新たな一面を引き出した監督。まるで女性版“レクター博士”を彷彿とさせるこの難役だが、意識したところは?
「それは素晴らしい比較だね。
ただ、チャン・ツィイーが演じたクリスティンはかわいそうな境遇の女の子で、悪い影響を受けてあのようになってしまった。そこにシンパシーを感じてほしかった。『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクターは悪意を持って計画的に殺人を犯しているような人物だから、ちょっと違うよね。そういう比較はいいと思うけど」。
迷宮入りの一途をたどる猟奇事件の謎解き、異常心理ドラマには手に汗握るばかりだが、この裏にはそれだけでなく監督の「人間ドラマ」へのこだわりも感じられる。
「この映画がほかのサスペンス・スリラーと異なる点は、人間ドラマ、エモーショナルなドラマが盛り込まれているところで、そこが気に入っているし、すごく大事にしようと思っていた。この映画のテーマの中心にあるのは“家族”。日々、子供たちに向かってきちんと話をするということ、無視しないこと、そして子供たちが親と話すということ。
そういうメッセージがサブとして入っています。仮にそのメッセージが伝わらなくても(笑)、ストーリーが素晴らしいのでエキサイトするとは思うけど、家族の大切さは世界中のどこにでも伝わっていくものだと思います」。
■関連作品:
ホースメン 2009年10月24日より新宿バルト9、渋谷シアターTSUTAYAほか全国にて公開
© 2008 Horsemen Productions, LLC All Rights Reserved.
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