【レビュー】『エノーラ・ホームズの事件簿』は“新世代”ミリー・ボビー・ブラウンからのエンパワーメント
と顔に書いてあるマイクロフトと傍観するしかない困り顔のシャーロックも見もの。
そのシャーロックが解決した事件の新聞記事は全てファイルしているというエノーラ。聡明な彼女は、16歳の誕生日に突然姿を消した母はもう戻らないと薄々気づいているが、一体何のために、どこへ消えたのか、その謎を解き明かしたくてたまらないことをシャーロックに指摘される。そうすれば、母にもう一度会えることも…。「真実は目の前にある」「よく見てごらん」と、エノーラの背中を押すのもシャーロックだ。
そして、マイクロフトに言わせれば“粗野”、シャーロックに言わせれば“過激”、でもエノーラにとっては最高の母ユードリア・ホームズを演じるのは『英国王のスピーチ』から『シンデレラ』『ハリー・ポッター』シリーズまで多数の出演作を持つヘレナ・ボナム=カーター。愛娘に刺繍を教える代わりに、読書や科学、さらに護身術をたたき込み、自立心旺盛な女性になるよう育ててきたからこそ “名探偵”エノーラ・ホームズが誕生した。
この豪華な顔ぶれの4人が家族を演じるほか、エノーラが母捜しの途中で出会う、自由を求める若き侯爵テュークスベリーをネクストブレイク間違いなしの新鋭ルイス・パートリッジが好演。