カナダ・ケベックの森で暮らす世捨て人たち『やすらぎの森』5月下旬公開
ジェルトルード/マリー・デネージュを演じるのは、“ケベックのカトリーヌ・ドヌーヴ”とも呼ばれたアンドレ・ラシャペル。カナダの演劇、映画、テレビ界で約70年のキャリアを築いたこの名女優は、惜しくも2019年11月に他界し、本作が遺作となった。
世捨て人のひとり、チャーリー役にはカナダ・アカデミー賞主演男優賞にノミネートされたジルベール・スィコット、親友のトム役にドゥニ・アルカン監督作品『みなさん、さようなら』(03)の主演俳優であるレミー・ジラールと、ケベックの俳優たちが集結した。
監督は、本作が3本目の長編劇映画となったケベック出身のルイーズ・アルシャンボー。本作の舞台でもあるケベック州アビティビ在住の作家、ジョスリーヌ・ソシエがフランコフォニー5大陸賞を受賞した原作小説に感銘を受け、登場人物の息づかいや自然の鼓動までも伝わる繊細な世界観を見事に作りあげた。
この度解禁された日本版ポスタービジュアルは、世捨て人のチャーリーとトムが、60年間、精神科療養所に入れられていたマリー・デネージュを挟んで座り、3人が目の前に広がる穏やかな湖を見つめている後ろ姿がどこか寂しげで印象的。ポスター下部には、愛犬やギターを弾き語るシーン、ひっそりと佇む小屋が登場し、森の中での彼らの暮らしぶりが垣間見える。