『ノマドランド』クロエ・ジャオ監督「ありのままの世界が映画を特別にする」
外国出身者ならではの鋭い視点で捉えている」と、その手腕を大絶賛する。
ノマドの生き様をリアルに描くためにジャオ監督が採用したのは『ザ・ライダー』でも行った“俳優ではない一般人を役者に起用する”ということ。ファーンを演じたマクドーマンドと、オリジナルキャラクターのノマドを演じたデヴィッド・ストラザーン以外のノマド役が全て一般人によって演じられている。
そのひとりで劇中でファーンと友人になるノマドのリンダ役として出演したリンダ・メイは「監督はただ歩き回って、人々の振る舞いを観察し、それを完璧に捉えた」と監督について言及するように、本映像では、リンダがファーンにノマドの生活について語る様子、また2人で自由な生活を謳歌する様子も映し出される。そのあまりに自然な掛け合いに微笑ましくなると同時に、驚きも隠せないワンシーンとなっている。
ジャオ監督は「リアルな作品にするために必要なのは、登場人物を軸に、配役やロケ地を決めること。彼らの経験と彼ら個人に光を当てること」「ありのままの世界が映画を特別にする」と力強く持論を語っている。
また、そんな本作をひと足先に鑑賞した是枝裕和監督や、今泉力哉監督、ふくだももこ監督、モデルの冨永愛ら著名人からも多くのコメントが到着している。