くらし情報『ミュージカル映画の可能性を広げた『イン・ザ・ハイツ』の「新しさ」』

2021年7月31日 18:30

ミュージカル映画の可能性を広げた『イン・ザ・ハイツ』の「新しさ」

ミランダの作品には、「普通に喋っていた人物が突然歌い出す」ミュージカルと違って、会話の流れからそのまま早口になって、それがリズムに乗って、ラップになっていくという展開が頻出する。

それに、ミランダ作品が映画化されるのは今回の『イン・ザ・ハイツ』が初めてだが、もしかしたら既に多くの人は、そんな「ラップ以降のミュージカル」のフィーリングを様々な作品から受け取っているのではないだろうか。例えば、一昨年公開されてロングラン・ヒットを記録した今泉力哉監督の『愛がなんだ』の終盤、岸井ゆきの演じる主人公がいきなりフリースタイルラップのスタイルで思いのたけを吐き出すシーン。あるいは、同じく一昨年公開の『ブラインドスポッティング』のクライマックスでダヴィード・ディグス演じる主人公が白人警官に言葉の力でプロテストするシーン。ダヴィード・ディグスは舞台『ハミルトン』のオリジナルキャストの一人なので、『ブラインドスポッティング』に関しては明確に「ミランダ以降」の意識をもった作品だが、他にも近年、ドラマやアニメも含め、登場人物が突然ラップするシーンに出くわした作品は一つや二つじゃない(必ずしもすべてがうまくいっているわけではないけれど)。

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