2021年8月30日 18:00
【映画と仕事 vol.11】牛尾憲輔が語る映画の“劇伴”の魅力! シンプルな“音”が映画『子供はわかってあげない』のドラマを引き立てる
とすごく緊張したこと覚えていますね。
――アーティストとしてもともと劇伴に興味はおありでしたか?
アーティストとしての活動の中で、テクノロジーをベースにした音楽を作っていたので、映像に音楽をつけるという部分で、技術的にトライしてみたいことはあるなという思いは持っていましたね。「こういう技術を使ってこういうことをやれば、きっとこんなことができるなぁ…」と挑戦してみたいという気持ちはありましたね。
――実際「ピンポン」で劇伴を担当されてみていかがでしたか? それまでの音楽制作とはやはり違いましたか?
全然違いましたね。とはいえ「ピンポン」の時にそれがきちんとできていたかどうかは怪しいですが…(苦笑)。とにかく全く別物でした。
劇伴の場合、作った音楽を「これでOK」とジャッジするのが自分じゃないんですよね、それまでセルフプロデュースでクオリティを研ぎ澄ましていくということしかやってこなかったのですが、劇伴の場合「いかに作品にフィットするか?」ということが評価軸になるので、それはすごく新鮮だったし、そこで自分の足りない部分が見えてきたりもしました。
――その後も京都アニメーション制作の映画『聲の形』、『リズと青い鳥』(いずれも山田尚子監督)