2021年11月10日 19:00
激しい音楽と痛ましい青春…『麻希のいる世界』主演に、元アイドルの新谷ゆづみと日高麻鈴が起用された訳
と呼ばれる、学校のホームルームを舞台にした、ちょっとしたお芝居が行われる。また、学院祭では「サクラデミー賞は誰だ?」と題した即興芝居のコンテストもある。
初期は学芸会のようなコントだったが、2人が在籍していた頃は本格的な青春ドラマが上演され、即興芝居では、アドリブや乱入ありの演技勝負で2人は優勝争いを繰り広げた。これが『さよならくちびる』のキャストを探していた塩田監督の目にとまったのがそもそもだった。
撮影現場は戦いのリングだった
ワールドプレミアの舞台挨拶の中で、初めての主演について、新谷さんは「監督は本当に優しくて、今の自分の気持ちで自由に動いてごらんと」、日高さんは「ただもうガムシャラでした」と述べた。
しかし塩田監督に言わせると、「照明とカメラがあって“ここで演技してください”、と伝えても2人は止まらない。しかも、新谷さんからは“私はあそこで止まりたくなかった"なんて言ってるのが聞こえる。しかたがないので、照明とカメラを動かして場所を広くして、ここでやってください、と」と我が道をゆく新人女優2人を暴露。
さらに、2人の演技のぶつかり合いをボクシングに例えて「戦略を立てて指示をするけど、選手はリングの中央しか見ていない。