2021年11月16日 16:00
『スティール・レイン』セット製作費2億円!リアリティ追及した原子力潜水艦「白頭号」に注目
ヤンは1999年の韓国初の潜水艦映画『ユリョン』に特殊効果スタッフとして参加し、本作ではその時の経験を細部にわたりパワーアップさせ、迫力満点のリアルな映像を生み出すことに成功した。また、「白頭号」のリアルなセットは、「北朝鮮ならば、ロシアの潜水艦をモチーフに自主的な変形を加えて作ったであろう」という前提のもと、セット制作だけで丸々2か月が掛けられ、潜水艇のセットだけで約20億ウォン(=約2億円)の予算が費やされた。
さらにセットの各種デバイスや内部デザインを原子力潜水艦の機能に見合ったものとするため、実際に韓国海軍に服務していたキム・ヨンウ前艦長が監修にあたり、プリプロダクションから撮影中も現場に常駐しながら、詳細にわたって正確なアドバイスを与え撮影が進められた。そのアドバイスは潜水艦の構造のみならず、乗組員役の俳優たちの行動やライフスタイルにまでおよび、ヨンウ艦長が「全員、今すぐにでも潜水艦乗組員として服務がこなせるほどだ」と合格点が与えられるほどの完成度の高さとなった。国家の威信と野心をかけた者たちの思惑が交戦する骨太なストーリーはもちろん、リアリティをとことん追求した「白頭号」での圧巻のシーンにも注目したい。