くらし情報『「アニメ映画の国」日本の確立と「発見された濱口竜介」がもたらすもの』

「アニメ映画の国」日本の確立と「発見された濱口竜介」がもたらすもの

主演作、ドラマファンのあいだで絶大な支持を集めている坂元裕二脚本、先に述べたような同時期に公開されていた作品の手薄さ、などヒットの要因はいくつも挙げられるが、注目すべきは昨年のヒット作から続く傾向としての「若い世代の観客からの支持の高さ」だろう。また、映画のヒットがテレビや雑誌などのマスメディア主導からソーシャルメディアをはじめとするネット主導になってきたことも追い風となったに違いない。もっとも、その「追い風」は作品が本当に面白くなければ吹くことがないわけだが。

「アニメ映画の国」日本の確立と「発見された濱口竜介」がもたらすもの

もう一つの作品は、アカデミー賞授賞式同様に例年よりも2ヶ月遅く、7月に開催されたカンヌ映画祭で脚本賞、国際映画批評家連盟賞、エキュメニカル審査員賞、AFCAE賞を受賞した濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』だ。本稿の前編でも述べた通り、今年は例年にも増して世界的にフランチャイズ作品ばかりに観客が集中し、スタンドアローン作品(オリジナル作品を含む非フランチャイズ作品)の足元が揺らいだ1年だったが、そのことも反映してアカデミー賞をはじめとする北米の主要な映画賞では、Apple TV+(日本ではGAGAの配給で劇場公開)の『コーダ あいのうた』、Netflixの『パワー・オブ・ザ・ドッグ』などの配信映画も含め、アートハウス系作品の健闘が予想されている。

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