【映画と仕事 vol.15】ラブシーンに臨む俳優の尊厳を守る 日本初の“インティマシー・コーディネーター”浅田智穂が現場にいることの意味
というハッシュタグをつけて性暴力、セクシャルハラスメントの被害を告発したことで、こうした流れが世界中に拡大し、人々の連帯を生み、性犯罪に対する意識の変革、女性の地位向上を求める大きなムーブメントとなった。
「俳優と制作チームの明確なコミュニケーションと同意が得られるよう両者の連携を図る」
――浅田さんはアメリカの大学を卒業され、エンタテインメント業界で通訳などをされてきたそうですが、どのようなきっかけでインティマシー・コーディネーターになったのでしょうか?
きっかけは昨年Netflixで配信された映画『彼女』という作品でした。Netflixがキャストやスタッフが安心して働くことができ、何よりも気持ちよく作品づくりに集中できる環境を整えたいという考えから、「インティマシー・コーディネーターをつけたい」と考えており、W主演のひとりである水原希子さんからも「インティマシー・コーディネーターを導入したい」という申し出があったとのことで、日本でインティマシー・コーディネーターを探されていたという状況でした。その時点で、日本にはまだインティマシー・コーディネーターがいなかったのですが「トレーニングを受けて、インティマシー・コーディネーターを務めてほしい」