三木孝浩監督が『ソラニン』世代論展開! 浅野いにお作品の再映像化にも意欲
と語った。
中本さんは、原作漫画の連載当時、および漫画の発売当時について「よく『浅野いにおの新刊読んだ?』と話してました。読んでみて『なかなかない物語だな。売ってやろう!』という気持ちになって、当時かなり押しましたし、お客さんの反応も良かったですね」とふり返った。
さらに話は世代論に。「浅野さんよりも少し上の世代」と言う三木監督は、90年代後半を引き合いに「あの頃は、斜に構える感じでも、根本は明るいというか、少しのん気さがあった。『ソラニン』のシビアな感じ…例えば貯金残高がなくなったり、タイムリミットが差し迫ってるという感覚はこの世代ならではかも。(劇中の)種田(高良健吾)や芽衣子(宮崎あおい)の悩み方ってきっと僕らの世代以降の悩み方だと思うんです。
自分の幅が見えてしまい、設定が出来てしまう」とも。
これに中本さんも「劇中の、ギターを初めて弾いた少年の『世界が開けたような』感覚を得る機会が少なくなっている。ネットで検索すれば何でも見える時代で、自分の発見に感動することがなくなった」と頷く。監督はさらに、自らの経験を挙げ「僕は徳島の田舎育ちで、高校時代に『映画監督を目指す』と周りに話して、何となくビデオ回して作った作品を『これは傑作なんじゃないか!』って幻想したりして(笑)