2023年3月10日 14:00
男性同性愛を禁ずる「刑法175条」で収監された男の静かなる闘い『大いなる自由』予告編
2021年カンヌある視点部門審査員賞受賞、Bunkamura初配給作品となる『大いなる自由』から作品の世界観を感じさせるコンセプチュアルなティザービジュアルと、予告編が解禁された。
戦後ドイツで男性同性愛を禁ずる「刑法175条」のもと、愛する自由を求め続けた男の20余年にもわたる闘いを描いた本作。本日3月10日(金)は、ドイツ連邦議会が1994年にこの刑法175条の削除を決定した日でもある。
解禁となった予告編は、主人公ハンスと、かつての恋人オスカーの幸せそうな8mmフィルムの映像から幕を開け、公衆トイレで175条違反者摘発のために隠し撮られた監視カメラ映像の対比でスタート。
執行猶予なしの24か月の実刑を受けたハンスは、長期刑受刑者のヴィクトールと「まだここに?」と会話を交わし合うことから、初めての投獄ではないことが分かる。
ナチスの強制収容所から刑務所に送られた1945年、恋人オスカーと共に投獄された1957年、そして刑法改正が報じられた1968年。3つの時代を描く物語を経てハンスは何を求めるのか――?
本作の見どころの1つである、少ない言葉と雄弁な身体で表現するフランツ・ロゴフスキ演じるハンスとゲオルク・フリードリヒが演じるヴィクトールとの絶妙な距離感や、強制収容所で腕に彫られた番号を新たな刺青で上書きする印象的なシーンなど、海外メディアで「言葉はいらない。