2023年8月8日 19:00
“助産師”の世界をもっと知るドキュメンタリー『1%の風景』11月公開
本作は、多様化する社会で、失われつつある“命の風景”をみつめた4年間の記録。
ポスタービジュアルには助産所での日常とともに、「命を産み、育てるあなたのそばに、信頼できる誰かがいますように」とのコピーが添えられている。
公開に先がけ、吉田監督と、医師で東北芸術工科大学客員教授でもある稲葉俊郎、写真家・繁延あづさからコメントが到着している。
【吉田夕日監督】
この映画は、病院で第一子を出産した私が、第二子を助産所で出産したことから始まりました。助産所での日々は、それまでの人生とは別の景色の中にいるようで、一日の時間の流れも、口に入れる食事の温かさも、耳にする音も、匂いも、何もかもが特別でした。また、いつでも頼れる助産師がそばにいてくれる安心感と心強さは、産後の不安や育児の悩みを抱える私たち家族に精神的、身体的な安定をもたらしてくれました。それまでほとんど知る機会のなかった"助産師"の世界をもっと知りたい。私は、生後6ヶ月の息子を背負いながら、カメラを手に助産所に通い始めました。
撮影を続けて3年が過ぎた頃、新型コロナウイルスの流行が始まり、外出することさえ儘ならなくなった時も、助産師は妊婦の身体に触れ、会話をし、お産に向き合う姿勢が変わることはありませんでした。