キングギドラ、モスラをつくった怪獣造形師・村瀬継蔵が胸にとどめる円谷英二の金言
って(笑)。結局、3カットで3枚の皮膚は全部使っちゃいました。
(製作のショウブラザーズ社長の)ランラン・ショウがラッシュ映像を見て「これは保険もなしに誰が火だるまになったの?」と驚いていて、「村瀬さんが自分でやったんです」と説明したら「いやぁ、すごい人だな」と言って、ランラン・ショウはその後、僕に金時計を贈ってくれました。自分で造って、自分で入って、燃やして、こんな立派なものをもらっちゃって良いのかなって思いましたけど(笑)。
撮影そのものは自分ではあんまり危険を感じることもなかったんですけど、久米さんが火をつけて落ちて…だいたい1カットで4~5秒かな? 有川さんが「いやぁ、村ちゃんだからやってくれたんだなぁ」と言ってたけど「いやいや、やらされたんだよ!」って(笑)。あれは本当にラストカットの大事なシーンでしたからね。やってよかったなと思いました。
経験や知識があるからこその“総監督”
――今回、総監督という立場で映画をつくられていかがでしたか?
村瀬:“総監督”という名前をつけていただきましたが、僕自身はそんなに重い立場にいるという感覚ではないです。
ただいろんな経験や知識があるので、それをうまく活かして映画ができればという思いで、それをみなさんが「総監督」