ロウ・イエ&ジャ・ジャンクー最新作を特別招待「第25回東京フィルメックス」ラインアップ発表
作品は4つの章に分かれており、それぞれの章が家族内の別の人物を中心に展開し、それぞれが相互に絡み合う構成。
1つの家族(あるいは拡大家族)の置かれている状況や人間関係の考察を通じて、イスラエルにおけるパレスチナ人とイスラエル人の分断状況や、軍国主義、あるいは女性に対する家父長主義的な制約といった民族や国家やジェンダーをめぐる深い文化的・政治的な背景が露わにされていく。
2009年にイスラエル人監督ヤロン・シャニとの共同監督作品『Ajami』でカンヌ映画祭カメラドールのスペシャル・メンションを獲得したパレスチナ人監督スカンダル・コプティの2作目の長編作品(単独監督作としては1作目)。本作はヴェネチア映画祭オリゾンティ部門で上映され、同部門で最優秀脚本賞を受賞。
『サントーシュ』★
インド、イギリス、ドイツ、フランス
サントーシュが警察官として働き始めたのは、殉職した警察官の未亡人が職を継承できるという政府の制度のためだった。慣れない仕事に順応していく中で、彼女はすぐに昔ながらの警察のやり方を体験し、そこに否応もなく参加することになる。
性差別、汚職、権力闘争、そしてカースト制度や宗教による社会の分断。