戸田奈津子 「字幕翻訳コンクール」で活字離れに言及「美しい日本語に誇りを」
と、日本語翻訳の難しさと奥深さを語った。
今回の翻訳コンクールで課題作品となったのは、ジュリア・ロバーツ主演の『食べて、祈って、恋をして』。戸田さんが選んだ5つのシーンにオリジナルの日本語字幕をつけるという内容で、今年は過去最高の30,490件もの応募があり、海外からも100件以上の応募が寄せられた。昨年に続いてLiLiCoさんも翻訳にチャレンジしたが、この日は本人曰く“ホラーの時間”という、戸田さんによるチェックも。時に戸田さんから「どうしてこうなるの!?」との厳しいツッコミを受け、苦し紛れの言い訳も見せながら、LiLiCoさんは「日本語の美しさを感じました。もっともっと日本語を学びたいと思います!」とさらなる精進を誓っていた。
そして、多数の応募作品の中から最優秀賞を受賞したのは、これが初めてのトライという大北晶子さん。戸田さんは「格言もちゃんと踏まえ、細かいところまで気を配っていたところに本当に関心しました」と称賛の言葉を贈った。
受賞に大北さんは、「本当にびっくりして、何かの間違いじゃないかと思いました」と驚きを含みながらも「来年も応募します」と喜びと共に新たな決意を語った。昨今では、若い世代の“活字離れ”も叫ばれているが、戸田さんは「これがきっかけで映画を観て、語学に対する興味を持っていただいて、自分たちの国の言語である日本語、日本人としての誇りに接触する機会に貢献できていれば嬉しいです」