くらし情報『オリヴァー・ストーン監督インタビュー 「お金? 危険な麻薬だね(笑)」』

オリヴァー・ストーン監督インタビュー 「お金? 危険な麻薬だね(笑)」

前作の公開後には、彼に憧れて投資銀行への就職を希望するアメリカの若者たちが増えたとも言われている。こうした現象には、監督としては複雑な思いもあるのでは?
「映画というものは作り物だけど、成功すれば本物に見えるという前提がある。80年代の頃は、ゲッコーという男は反道徳的であったけど、成功を敬う拝金主義的な社会の風潮を背景に、『自分もああなれるかもしれない』という英雄的な一面を持った存在だった。翻って今回の話では、彼は何もないところから、絶対に返り咲いてやるという意志を持ち、嫉妬に狂いながら天才的な力を発揮して大儲けする。こうなると、誰にでもできるようなことではなくて、前作と比べてかなりの(観客との)距離感があるんだ。ただ、私に言えるのは、あの役はすでにクリエイターの手を離れているということ。映画の中でゲッコーが見せる表情に、何を見るかはあなたたち次第ともいえる。実際、この物語、あの男の人生をどう終わらせるべきなのか…自分でも分からないよ。
最後の場面で風船が出てくるけど、『ウォール街の新しいバブルは何なのか?』ということを象徴的に表していると言えるかもしれない。さっき、ウォール街の機能が実質的に終わったと言ったけど、それでも街がなくなることはないんだろうとも思っているよ。

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