オリヴァー・ストーン監督インタビュー 「お金? 危険な麻薬だね(笑)」
同様に人間もどうあっても死なずに生き続けるってことだね」。
そして今回、マイケル・ダグラスに加えて、その娘役でキャリー・マリガン、さらに若き投資家としてシャイア・ラブーフという新世代のスターがキャスティングされている。オリヴァー・ストーン作品といえば、先ほどのゲッコーの例を挙げるまでもなく、緊迫感の溢れるストーリーの中での魅力的なキャラクターたちの躍動が特徴と言える。彼らの魅力を引き出す秘訣とは?
「まず何より、キャスティングが大切だね、それが全てと言ってもいいほどに。だから、私はできるだけ多くの人に会うようにしているよ。自分で紙に書いたキャラクターが、俳優の登場によって変化し、膨らんでいくことも多々ある。だからこそ、自分のイメージを超える俳優をキャスティングするために多くの人に会うんだ。それから、リハーサルは時間ギリギリまで徹底的に、緊迫感を持ってやっているよ」。
さらに、シャイアとキャリーが演じたキャラクターについてはこんな“見解”を…。
「実は、ウォール街で彼らのような若者にたくさん会ったよ。お金はほしいし、社会に変革をもたらしたい。何より、理想に燃えている若い投資家にね。劇中の2人は、理想を求めてクリーンエネルギーの開発に投資するわけだけど、言うなればいまの若い世代は、小さな頃から温暖化やら、たばこの害やら、マイナスの要因ばかりを聞いて育っていて『何とかしないと』という理想を持って生きざるを得ないのかもしれない。