少子高齢化時代の新たなライフスタイルを提案する「都市型コンパクトライフのススメ展」からみる老後
たとえば書籍をたくさん所有している人は、ここを書斎にして図書室的に開放するのもいいでしょうし、何か技術を持っている方ならワークスペースにすることも考えられます。そうやって、気軽にほかの人と付き合うためのスペースとして考えています」(末光氏)。このキッチンの床は土足を想定したものになった土間仕上げとしており、ほかの人が入りやすいようにしたという。
キッチンの奥へと進んでいくと、三段ほどのちょっとした階段があり、その奥がプライベート空間になっている。靴はこの階段の下で脱ぐ設計だ。なぜ段差をつけたのかというと、半共有スペースであるキッチンと、プライベート空間を意識的に分けるためだという。
「階段から先は床にもウッド素材を使っており、雰囲気を切り替えています。また、実寸モデルではつけていませんが、実際にはこの土間部分に仕切りがつけられますので、しっかりとキッチンとプライベート空間を分けることができます」(末光氏)
ほんの少し階段を上がることで、部屋同士に段差が生じる。
これにより、奥の部屋の窓からはキッチンを見わたせるが、逆からは見えにくいという効果も生まれる。プライバシーとセキュリティを両立させるアイデアである。