くらし情報『ソロシネマ宅配便 第9回 松田翔太を圧倒した木村文乃の“演技” - 『イニシエーション・ラブ』』

2020年6月19日 18:00

ソロシネマ宅配便 第9回 松田翔太を圧倒した木村文乃の“演技” - 『イニシエーション・ラブ』

のようなズンドコムービーも撮っている。三振かホームランか、最低打率で本塁打王の広島のランスか、今回はどっちに転がるか心配していたら、これが文句なしで面白かったのである。

物語は1980年代後半の静岡と東京を舞台に、Side-AとSide-Bの2編で綴られるラブストーリー……なんだけど、映画上映前に「本作には大きな“秘密”が隠されています。劇場を出られましたら、これから映画をご覧になる方のためにどうか“秘密”を明かさないで下さいネ」と字幕が出る。

ってことは、むちゃくちゃレビュー書きづらいんじゃと思いきや、そのストーリーを左右する亜蘭澄司的な秘密に関係なく、映画から漂う時代性、役者のハマり具合が本当に絶品だ。
○■絶妙なバランス感覚で演じ切る前田敦子

ヒロインの成岡繭子(マユ)役には前田敦子。マユはベタにかわいくて人当たりもいいんだけど、瞬間的に腹の奥底で何を考えているのかちょっと読めない一面も併せ持つ。2人で食事をしたり飲んだりする際の「あぁ20代前半の男は持っていかれちゃうよなあ」と納得させられる懐の深さを見せてくれる。
以前、本連載でも「元アイドルだから……AKBだから……みたいな先入観に縛られ女優・前田敦子を避けるのは非常にもったいない」

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