2014年12月14日 20:00
庵野秀明「ガンダムが成功したのは2人の存在が大きい」-『安彦良和・板野一郎原撮集』"動く原画"を力説
「安彦良和さんのアニメーターとしての原点であるガンダムの原画、その魅力を今のファンに伝えたかったのです」と熱く語る氷川氏。「これは10年以上前から思っていたことですが、安彦氏の線のままで動いたものって誰も見たことがないんじゃないかと。トレスされていない、机の上で描かれた安彦原画がそのまま動いている映像を見たかったのです」と熱弁すると、庵野氏も「漫画家、イラストレーターとしての安彦良和さんの絵は充分に評価されているけど、アニメーターとしての安彦良和さんは世にあまり出てないのでなんとかして出したいと」と補足。さらに「アニメーションは動いてなんぼ。止め絵で安彦さんの絵を見る機会はまだあるけど、原画が動いているところはなかなかない。動いているところを出しておきたかったのです」と、原撮集制作のきっかけを力説した。本企画は5月頃から本格的にスタートしたが、原画を発掘して復元する作業には苦労が伴い、氷川氏は前田真宏監督から"アニメ考古学"と言われたという。
そして、庵野氏の師匠のひとりとしても知られるアニメーター・板野一郎氏の話題に移り、庵野氏から「最初に会ったときに見た板野さんの原画がこれまたすばらしくて、この人と仕事をしたいと思いました」