2015年1月6日 06:00
ニュージーランドの古都・ダニーデンで歴史探訪--"南が誇る"ビールをお供に
また、1906年に建てられたダニーデン駅も豪華な装い。ホールのモザイク床には、英国王室御用達ロイヤル・ドルトン製の磁器タイルが惜しげもなく使われており、光を浴びてきらめくステンドガラスも優雅だ。フレミッシュ・ルネッサンス様式の駅は、改修を加えながら今でも現役である。とはいえ、この駅を通る列車は現在、タイエリ峡谷などを望む観光用列車として活躍しているという。
ダニーデンでは毎日曜日の10時と19時に、約60mの尖塔(せんとう)からベルの音が響き渡る。1873年に"初めて人が集まった教会"というゆえんでそのまま名づけられたファースト教会は、内部の天井にニュージーランド原産のトタラ木材を使用しており、重要文化財にも指定されている。大きなバラ窓のそばにはオタゴ連隊の旗が掲げられているなど、この街が歩んできた歴史を垣間見ることもできる。
○チョコとビールの工場見学も
実はこの街の中には、ギネスブックに「世界一急な通り」として認定されている場所がある。
それが、ボールドウィン・ストリートだ。ダニーデン郊外の住宅地にある坂で、最大勾配は35%にもなる。実際に車で上ってみると、「このままひっくり返ってしまうのではないか」