2015年1月22日 08:00
大量採用による不和で1,000万円の赤字…危機を乗り越えたIT企業が作った、新たな文化とは?
――そのとき、会社に何が!?
工藤さん「システム事故は起きるし、エンジニア同士がトラブって、仲が悪くなるし…。もうさんざんな目に遭いました。さらに、大きな取引先を失って月1,000万円もの赤字が出たんです。その後の9カ月間で黒字化しないと、キャッシュが0になってしまうというところまで落ち込みました」
――原因は何だったんですか?
工藤さん「実はこのとき、一気に20~30人という大量採用をしたんです。当時の社員数が50人ほどでしたから、会社の半分が新人という状態。業績も雰囲気もどん底まで落ち込みましたから、結局そのとき採用した人のほとんどが辞めてしまいました」
――この失敗から学んだことは?
工藤さん「自分たちの文化を大切にする、ということですね。例えばチームワーク。部署やプロジェクトの壁を越えて、『ジーニーのプロダクトだから、自分の担当じゃなくても協力したい』と自然に考え、行動できるのが僕らの文化なんです。
それにアジャスト(適合)してくれる人を慎重に選ばないといけないな、と」
○ノリのよさも重要
――具体的にはどんな採用試験を?
工藤さん「面接の回数を増やします。実は、世界的な大ヒットゲーム『クラッシュ・オブ・クランズ』を開発したフィンランドの『Supercell』という会社では、1人当たりの面接回数が16回と聞きまして。