くらし情報『キャリアななめ斬り! (43) 日本企業、言わなくてもわかってくれている?』

2015年1月29日 11:30

キャリアななめ斬り! (43) 日本企業、言わなくてもわかってくれている?

「特に重要な相談ごと」があるわけでもないことは「阿吽の呼吸」で分かる。ランチに行く「理由」については気にもならない。

私の想像だが、日本人同士には「そこまで言葉で言わなくても、相手は分かってくれている」という前提と安心感がある。この点、異なる言語、宗教、文化で育った者たち同士のコミュニティの場合、「そこまで言わないと、相手は分かってくれない」というのが前提のことが多い。「ランチに行かない?」と声をかけると「君と僕と二人でかい?」と、日本人同士ではあまり交わさないような会話の流れになることもある。「今度、新しいプロジェクトを始めることになったから相談をしていいか?」と「何で」という「理由」が、会話上続くこともある。

「言わなくても相手はすでに分かってくれている」という前提のあるなしは、社員同士のランチのような他愛のない話であれば大きな問題ではない。だが、これが外交問題や、ビジネス上の重要な戦略についての議論、あるいは大きな契約に関わる「前提」の場合、当事者同士の勝手なバイアス(思い込み・先入観)が重大な失敗を招くことがある。
だから、特に重要な話の時には、相手から「しつこい」と思われるくらい、前提となる言葉の定義や具体的な意味を、繰り返し確認して聞くクセがついた。

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