2015年1月29日 11:30
キャリアななめ斬り! (43) 日本企業、言わなくてもわかってくれている?
自分の「常識」というのをあまり信用しないことにしている。
こうして、日本企業と外資系とのもっとも大きな違いを挙げるとするならば、「言葉(文字)で言わないこと(書かれていないこと)」の確認にいかに手間ヒマをかけるかだと感じている。
一方、こうした前提(条件)についての「勘違い」「早とちり」は、必ずしも外国人相手や外資系企業などで起こるわけではない。日本に住む者同士でも地域や世代の違い、何よりも個人差によって「前提」のミスコミュニケーションはよく生じる。これは、どちらか一方に責任があるのではなく、双方に原因がある。「異なることが前提」の異文化間よりも、「言わなくても分かってくれている」と思っていた間柄でのミスコミュニケーションの方が、生じてしまった後からの痛手や影響は、双方にとって大きいこともある。
親しくて大切な間柄にこそ、丁寧な説明、あるいは、意を察することの胆力が必要なのかもしれない。
<著者プロフィール<
片岡英彦
1970年9月6日東京生まれ神奈川育ち。
京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。