くらし情報『猫の柄はもともと1種類しかなかったって本当? - 獣医師が解説』

2015年2月12日 11:23

猫の柄はもともと1種類しかなかったって本当? - 獣医師が解説

むしろ、珍しい柄の猫は人間を魅了し保護繁殖されることもあります。

鼻と耳、四肢の先だけが黒くなるポインテッドという柄が特徴的なシャム猫はアユタヤ朝(1350~1767年)の王室で飼われていたという記録が「猫の詩」という文献に残されています。

○長毛も突然変異

柄ではありませんが長毛の猫も遺伝子の突然変異によるものです。暑い地域で長毛の猫が生まれても皮膚病や感染症が増え不利になり淘汰されますが、寒い地域では有利に働きます。ノルウェーのノルウェージャンフォレストキャットやロシアのサイベリアンなどは環境に適応することで遺伝子を残してきました。

○まとめ

多種多様な毛柄は突然変異によるものでした。現在では代表的な11個の遺伝子の組み合わせによって猫の柄は決定します。

かつて目立つ柄の猫は、生活をする上で不利益が多く淘汰されてしまいました。
しかし、現代ではむしろ人間を魅了する要因になったこと、カモフラージュする必要性が少なくなったこと、この2つが現代ではたくさんの柄の猫がいる理由と考えられています。

■著者プロフィール
山本宗伸
獣医師。Syu Syu CAT Clinicで副院長を務め、現在マンハッタン猫専門病院で研修中。

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