どこでもサイエンス (46) 浦島太郎とか双子とかとカーナビなサイエンス
というのが今回のお話ですございます。
さて、ということで、浦島太郎です。あ、もうちょっとつきあってくださいませ。で、童話とか民話って、変な話が多いのですが、浦島太郎は本当に不思議な話ですね。竜宮城に行って帰ってきたら、そこは未来の世界で、自分だけが若く、知り合いはみなあの世に行っていた。同じ「太郎」が活躍する、鬼退治の桃太郎とか、力持ちの金太郎(やっぱり鬼の親玉の酒呑童子を退治する)とかとは、次元が違うお話でございます。
そんなポカーンとするような、お話が、科学的にありうるというのが、アインシュタインの相対性理論でございます。相対性理論は、光のスピード、重力と時間といったものの関係を解き明かす理論です。
特殊相対性理論と、それを発展させた一般相対性理論とがあるんですが。時間についてはこうです。
一般相対性理論によると、重力が大きいほど、時間はゆっくりすすむのでございます。地球でもそれはいえて、地上と、上空では、上空の方が重力が小さいので、時間の進み方が早くなるのですねー。上空にある人工衛星に時計をつむと、地球より早く進むのでございます。それが身近な機器に使われているのが、GPS衛星を使ったカーナビやスマホの地図ソフトでございます。