桜の撮り方 2015、夜桜撮影を成功させるポイント - 静岡・河津桜まつりで実践
夜桜を見ると、どうしても鮮やかな色彩と輝きに目を奪われがちになる。だが、そのとき少し冷静になって、風景の全体と桜のシルエットをしっかりと見て、主役となる桜の木を画面上でバランスよく配置するように心がけたい。
下の写真では、画面の上1/3に漆黒の夜空を、下1/3に明るく輝く川面を配置し、その間にあるライトアップされた桜並木をはさみこむような構図を狙ってみた。もっとズームアップして桜のみを大きく写すことも可能だが、ここではあえて上下に空間を設けて整然とした雰囲気を強調している。
さらに次の写真は、下から上へ放射状に伸びる画面左の木を主役にしつつ、夜空や手摺りを写し込むことで、見る人の視線を左上から右下へと誘導するように画面を構成した例だ。そのうえで、桜を眺める人の後ろ姿を点景として配置した。
見栄えのいい桜には昼夜を問わず人が集まるため、どうしても画面に歩行者や見学者が写ってしまうことがある。そんなときは無理に避けようとせず、このように人の姿を構図のアクセントとして利用するのも有効だろう。
○夜桜とループ橋、そして満天の星空を組み合わせる
川沿いのライトアップをひとしきり撮影した後は、河津桜まつりの別会場でもある湯ヶ野・七滝温泉地区まで足を伸ばした。