2015年4月25日 12:00
ライゾマティクス・齋藤氏が語る、次に"来る"テクノロジーと"温度のある"メディアアート-六本木アートナイト2015
新設の狙いだと感じています。
――今年度に限らず、もっと長い目でアートと街、そして人を見すえていらっしゃるのですね。続いて、今回手がけられたメイン作品の「アートトラック」についてお聞かせください。2台ともインタラクティブな仕掛けが盛り込まれていますが、なぜトラックという形を取ったのでしょうか?
六本木アートナイトは、六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、国立新美術館という3拠点の美術館を、明け方まで開けてみようという試みで発足したものなので、まず3拠点を結ぶことを考え、そのためにはモビリティというか、移動できるものが必要だと思い、トラックを選びました。
また、今回の開催テーマ(ハルはアケボノ ひかル つながル さんかすル)を決定するにあたり、「ひかル・つながル・さんかすル」という3つのワードがまず最初に出ていました。我々ライゾマティクスの作品は暗いところで見せる物が多いので、夜間に展開する光る参加型作品であれば大得意だと思ったのがひとつあります。
それから、街の中に何があったら面白いかな、と考えました。今回は、難しい文脈を踏まえたアートを作るというよりは、とっつきやすくて楽しく、知らないうちにお祭りのように参加したくなるようなことができないかなと思ったんです。