日本マイクロソフト、セキュリティ対策に対する最新の取り組み
を引き合いに出し、他方で「技術革新と信頼に対する懸念のバランス」が求められるとByrne氏は説明する。
冒頭から述べてきたように、クラウドやモバイルデバイスなど技術革新から生まれたIT技術の登場で、管理やセキュリティ対策が後手に回るケースは珍しくない。だからといって技術革新の導入に手をこまねいていると、企業成長に遅れが生じる可能性もある。だからこそByrne氏は、先の研究結果を引用してバランスの重要性を強調したのだろう。
その結果求められるのが、すべての環境に対して同等のセキュリティ対策を提供するソリューションだと結論づけた。例えば、データセンターの防御壁はルータやファイアウォールだったが、クラウドやモバイルデバイスの活用に伴い、過去のセキュリティ対策モデルは妥当ではない。そのためユーザーこそが新しい防御壁となり、個々のデバイスに対してファイアウォールなどと同じセキュリティ対策が求められるという。
ここでByrne氏は、Microsoftとセキュリティに関する過去を振り返った。
2000年当時のインターネット利用者は3.89億人まで増加し、当時のマルウェアは世界中に広まるまでに1日を要しなかった。