エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (319) ドローン問題は配信0.2
○追い詰められた少年
犯罪の動機は「お金」です。Nは追い詰められていました。ネット配信で収益を得る方法は「広告」と「スポンサー」。前者は映像と共に表示される広告がクリックされたときに得られ、後者は直接映像提供者に支払われます。あまり知られていませんが、動画投稿の「ユーチューバー」や、ブログ執筆の「ブロガー」の生活は、大口の「スポンサー」が支えているケースが少なくありません。
Nが飛ばしていたドローンは、15万円はすると見られ、中学を卒業したばかりの「ニート」が入手できた理由を、より過激な映像を望む「スポンサー」の資金だと「週刊文春」が紹介します。犯行を広言するNへの資金提供は「共犯」として罪に問われる可能性もあると、大澤孝征弁護士がテレビ番組で指摘します。
これが理由でしょうか。
Nの信者を名乗る成人男性が「パソコン購入資金を提供した」と出頭します。「ドローン」ではなく「パソコン」への資金提供で、罪の免除を狙っているのでしょうが、類は友を呼ぶという言葉が浮かんで消えません。
Nの配信する違法・脱法映像は、動画配信サービス各社の内規に触れ、次々と「BAN」と呼ばれる放送禁止措置がとられていきました。