「人生を"ドラクエ化"せよ!」 - 元エニックス社員の仕事術とは?
のですか?
不安、世間体、という敵は、私が倒したんじゃないんです。これらの敵を倒してくれた人がいるんです。脚本家の山田太一さんです。彼の『早春スケッチブック』という脚本の中に、次のようなセリフがあるんです。私は、このセリフを読んだと同時に、将来の不安はワクワクドキドキに変わり、そして、世間体など、どうでもよくなったんです。つまり、山田さんの脚本のセリフ(呪文)で、敵が倒れていったんです。どういうセリフかと言うとですねえ…
竜彦「お前らは、骨の髄まで、ありきたりだ!」
(湯のみを投げつける)
竜彦「病気はなおしゃあいいのか? 長生きはすりゃあするほどいいのか? そうはいかねえ。身体が丈夫だって、長生きしたって、何にもならねえやつはいくらでもいる。
何かを、誰かを深く愛することもなく、何に対しても心からの関心を抱くことができず、ただ飯をくらい、予定をこなし、習慣ばかりで1日をうめ、下らねえ自分を軽蔑することもできず、俺が生きてて何が悪い、とひらき直り、魂は1ワットの光もねえ。そんなやつが長生きしたって、何になる? そんなやつが病気治したって、何になる?」
(急須を放り投げる。魔法瓶を放り投げる)