くらし情報『本当に利用者の立場に立ったものづくりとは? - 実利用者研究機構の「使いやすさ検証済認証」』

2015年6月9日 09:46

本当に利用者の立場に立ったものづくりとは? - 実利用者研究機構の「使いやすさ検証済認証」

しかし、窪みが指のカーブに密着するということは、熱いものを入れると熱い面に指が密着するということになる。また、小さな子供の手には窪みの位置が合わず、普通の大人にとっては持つ場所を限定される。UD視点の配慮が適切でないと、逆に使う人を制限してしまう結果になりかねないのだ。

反対に、適切な配慮がなされたコップは、微妙な角度で外側へ広がる形状により握力が弱い人でも落としにくく、内側は嚥下障害のある人にも飲みやすい角度をつけた二重構造。だが外見は普通のコップとあまり変わらず、一般の大人も子供も普通に使うことができる。誰でも使えるというUDの理念に合致するほど、逆に見た目だけではその特長が伝わりにくい。利用者は実際に使ってみるまで、それが使いやすいかどうか判断することは難しいのだ。

○正しい検証と、使いやすいものを作るノウハウの蓄積

リニューアルされたはずの製品やサービスが、実際には以前より使いにくかったというケースは、利用者として経験したことのある方も多いだろう。
なぜこうしたことが起きるのだろうか。横尾氏は製品の開発プロセス、特に検証段階での問題点を指摘する。

プロトタイプができた段階でモニターに利用してもらい、搭載された機能を便利だと感じるかどうか訊ねれば、「便利だ」

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