2015年6月9日 19:10
早期発見が治療のカギ! 不妊原因に多い「多嚢胞性卵巣症候群」の治療法
一方、すぐにでも妊娠を望む場合は妊娠したいときのみ排卵を起こすという医療処置が行われます。治療ではまず内服するタイプの排卵誘発剤が用いられますが、それで反応がない場合は他の薬を併用したり注射で排卵を誘発したりします。薬で排卵が起こらない場合には、排卵が起こりやすくなるよう、卵巣に穴を開ける腹腔鏡手術を行う場合もあります。
また近年、多嚢胞性卵巣症候群には、インスリン抵抗性が排卵を妨げている可能性があると考えられています。そのため糖尿病の検査や治療が勧められる場合もあります。
○重度だと、体外受精を行うことも
多嚢胞性卵巣症候群という難しい病名を聞くと、「もう妊娠できないのでは? 」と不安に思う人もいるでしょう。でも軽度であれば、大抵は上記のような治療を行えば妊娠できることがわかっています。ただし多嚢胞性卵巣症候群は、排卵誘発による副作用が出やすい傾向があるので、排卵誘発剤による治療が困難な場合には、医師から体外受精のような高度な不妊治療をすすめられることもあるかもしれません。
多嚢胞性卵巣症候群の症状や度合いは人それぞれ違い、また妊娠できるかどうかにはその人の年齢も大きく関わってきます。