女の節目~人生の選択 (18) vol.18「初めての、結婚」【33歳】
一方で、少なくとも私の人生は、表面積はそのままに、奥行きだか高さだかが、二倍三倍に拡張したような気もする。胎に子供を抱えているわけでもないのに、「もう私一人の人生ではないのだな」などと思う。
誰彼構わず「変わらぬお付き合い」を望んでいたかつての私に、どうにかして諭したい。やっぱり結婚は、人生を大きく変える「節目」の一つであり、彼も、彼女も、私も、「自分一人で下す最後の決断」だと思って、覚悟を決めて臨むべきなんじゃないだろうか。役所に提出した婚姻届、それ自体には何の意味もないが、今までと同じでは到底いられないことが、今の私にはよくわかる。丸井で買ったピンクのワンピースを着た年若い新婦友人代表が、てんとう虫のサンバを踊りながらマイク越しに「ズッ友だよ!」とかのたまう結婚披露宴、あの翌日から、「結婚」が始まるのだ。
<今回の住まい<
結婚の話が進み、結婚するなら一緒に住もうということになり、新居を探すことになった……のだが、その辺りの顛末については拙著『嫁へ行くつもりじゃなかった』で存分に書いた。今も住んでいるマンション、夫のオットー氏(仮名)は内見に足を踏み入れてまず、「この規模の平米数で、脱衣場に洗面台が二つ並んでるのはすごい! 贅沢!」