ゴールデンラズベリー賞に輝いた”最低”映画「スノーホワイト」と「バトルシップ」は実はこんなにおもしろい! (1) もの◯け姫オマージュ?な「スノーホワイト」
ラヴェンナは王を殺害して国を奪い、スノーホワイトを塔に幽閉したのだ。やがて成長したスノーホワイトは、ラヴェンナに殺される寸前で脱出。黒い森へと逃れるのだった――。
「本当は怖いグリム童話」というシリーズがあるが、「もし本当に白雪姫の物語があったなら、こうだったんじゃないか」と思えるような内容だ。世界観はディズニーというよりはロード・オブ・ザ・リングのような中世ファンタジー世界で、魔法の鏡や毒りんご、7人の小人といった原作ならではの要素もしっかりと登場する(7人の小人は全員単なる小さいオッサンだけど……)。原作の重要なシーンや小道具がどんなアレンジで登場するのかを予想しながら見るのも、本作の楽しみ方の一つである。
とはいえ、原作以外のオリジナル要素も満載だ。
たとえばスノーホワイトが逃げ込んだ森で出会う白い鹿は、どう見ても「も◯のけ姫」のシシ神様である。
なんかちょっとコダマっぽい精霊みたいなのも出てくるし、どう考えても意識しているとしか思えない。しかもこのシーン、映画全体から考えると別にいらないのである。「ああ、監督が『もの◯け姫』が好きで、これをやりたかったんだろうな」とニヤニヤできる場面である。